大黒湯
銭湯 - 東京都 渋谷区
銭湯 - 東京都 渋谷区
振り返ってみれば、2021年1月以来の訪問となる。前回は恐ろしいほどの混雑具合。あの個性的かつ魅力的な休憩スペースが人で溢れかえり、正直なところ辟易としたものだ。
土曜日のオープン時間。15時を少し過ぎたくらいのタイミング。代々木上原駅の商店街を進むと、細路地へ誘うように「大黒湯」の看板が現れる。くねくねと進むと見えてくるのは、住宅街にバッチシ溶け込んだ、味わいのある銭湯。
コインランドリーが屋外にせり出していて、左右に古めかしい洗濯機やら乾燥機が並んでいる。ここを通るとノスタルジックな気持ちになる。奥には明るいネオンでOPENと記される。
入口で一旦男女が分かれるが、受付は一緒。優しくて穏やかなご主人に千円札を差し出す。サウナ利用の場合、950円で大小タオルが入ったカゴを手渡される。昭和歌謡の流れる乙なムードに包まれて、暖簾を抜ける。
脱衣所には一昔前の自販機があったり、スポーツ新聞が無造作に置かれていたりと、なんとも言えない味わいがある。マッサージ機は年季が入っているし、至る所にマスターと芸能人の写真が貼ってあったりするが、その雑多感が愛おしい。
お風呂も面白味がある。主浴槽は怪しげな水中ライトに照らされて、独特の色合いをしているし、ガラッと一枚扉を開けると、電気風呂が備わるラドン泉があったりする。
♯サウナ ★★★☆☆
一旦、脱衣所に戻り、奥のスペースへと足を運ぶ。ここからはサウナ利用者専用エリア。サウナ室・水風呂・休憩が一まとまりになっている。扉二枚隔てた最奥がサウナ室。さて。
すぐに木板が新しくなっていることに気付く。以前は所々に傷んでいる箇所があり、心配をしていたが、無事生まれ変わったようだ。形状は相変わらず変わった作り。二つの部屋をぶち抜いたようなスタイルで手前と奥の部屋に分かれる。
奥に煉瓦で囲われたストーブ。上段は常連さんの定位置なようで、なかなか足を踏み入れづらい。大人しく、手前の部屋の最上段へ。座面が狭目の作りなので、自然と姿勢が正される。漫画の持ち込みは黙認な模様。
♯水風呂 ★★★★☆
サウナ室を出たところのコンパクトなスペースに水風呂が二つ。片方は打たせ水とバイブラあり。こちらにもしっかりと水中ライト。緑色の不気味な光。
♯休憩 ★★★★☆
個人的に大好きな休憩スペース。おばあちゃんちのごちゃごちゃした居間のような、色んなものがそこらかしこに置いてあって楽しい。ぶら下がり健康器、競馬番組の付いたTV、地方のお土産屋に売ってあるような置き物...etc。
個性の詰まった唯一無二の銭湯。楽しくて、賑やかな場所。銭湯っていいなって思える場所。
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