サごじょー

2020.11.22

1回目の訪問

駒込には馴染みがない。
というか、駒込に降り立ったのは人生初じゃないか。

東口を下車すれば1分未満で到着すると聞いたが、せっかくなので逆側の改札から降り、駅周辺を散策する。

なんというか、あちらこちらに漂う場末感。ここが山手線の駅だという事を忘れるくらい、ゆったり、ひっそり時間が流れている。

東口の商店街を歩けば、生活の営みに混じって、古き良きもの達、ただ古く朽ちたもの達が、街の新陳代謝の波を見つめているようだ。

思わずヒョイと飛び込みたくなる様な飯屋もチラホラ。満腹の温浴は苦手なタチゆえに、グッと衝動を抑えてロスコを見つけた。

GO TO の手続きは電話予約の際に、店員さんが代行して進めてくれていた。
こちらの方に限らず、食事処の店員さんも、清掃の方も、皆さん親切。
素朴なおもてなしを体現してくださっていて、気持ちよく一泊することができた。

男風呂は3階、脱衣所を挟んでサウナのある浴場とジャグジーの露天風呂に分かれている。
これはどういう事かというと、サウナ水風呂から全身を拭き、脱衣所を通過して露天エリアで外気浴という流れになる。

加えて、脱衣所はちょっとした休憩所もかねていて、裸で相撲中継を見ることも可能だ。
その一角には、他ではほとんど例がないと思うが、ガラス張りの喫煙所があり、タオル1枚腰に巻いた男が一服きめていた。

浴場はなかなか年季が入っている。
浴槽、洗い場と丸みを帯びた形状が所々に施され、タイル壁、岩壁がアクセントになっていて、かつてのカフェー建築の様で艶かしい。

サ室は湿度をしっかり感じる。
試しに横になってはみたが、なんだかしっくりせず、あぐらで座ってテレビを眺めた。

ルーティンを繰り返し、半裸のまま禁断のビールを飲み、煙草を燻らす。
背徳感を抱きながら、露天のバイブラで洗われて、カプセルの夜はまだまだ続いた。

ここでは他で御法度な事がいくつか許されていたが、無秩序でなく自由だった。
まさに男達の巣といった印象で、あのシャレオツなロゴマークのイメージはぶっ飛んだ。

勝手な想像だが、かつてのカプセルイン駒込時代から、相当数の新陳代謝を繰り返したんだろう。
駒込の夜は昭和の匂いがした。

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2020.11.27 10:21
1
駒込もロスコも本当に落ち着くんです 10年以上住んでましたから😄
2020.11.27 11:59
0
メメントメモリ様 そうですか!まだまだ風情があって、お一人様で歩くには丁度いい街でしたよ。落ち着きますね。
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