地図からサウナが探せる！

ノーベル

カプセルホテル - 東京都中野区

サウナ大好き

2021.05.30

1回目の訪問

人生は冒険だ。大人のための少しダークなサウナ

賑やかな商店街を少し歩くと突如右側に異世界の入口が現れる。そんな気がした。
エレベーターの静かな出迎えにゆっくりと歩みを進める。
エレベーターを降りて、年季の入ったエレクトーンを横目にこれまた静かな入口を進む。
噂通り異様に鍵の少ない下駄箱に靴を入れチケットを購入(ほぼ友人の奢り)

タオルを受け取りどちらが正解かよく分からない道、右に進んでみると休憩スペースと浴室が見えた。正解だったようだ。
浴室に入るとさらに異世界、外は全く見えないにもかかわらず大自然の中に放り出されたような不思議な開放感。。。

浴室入った正面、ガラス張りの向こうにはしとしと雨が降っていた。
扉を開けると何年間もジャングルに放置されたであろう白かった椅子が見える。そっと扉を閉じた。

右側には水風呂のような池、壊れたカランもいくつか目に入る。
床が少しヌメるので気をつけつつカランに座り体を清める。このシャワーから出るお湯を口に含むか迷ったが覚悟を決めて歯を磨き、風呂へ。
気持ちのいい温度だ、水温計を見ると52℃…開きっぱなしの浴室入口の上を見ると20分進んだ時計。目に見えるものだけを信じるなと言うメッセージを感じ取りサウナ室へ
素晴らしいサウナ室だ、ノスタルジックでしっかりと熱く発汗する。
1つだけ煌々と輝く電球に目を細めながら、もの思いにふける。
こんなにも心を静かにできるサウナ室は中々出会えない、今まで様々なサウナ室を渡って来たからこそそう感じられるのかもしれない。
全ての出会いに感謝していざ体を冷やしに

しっかりと汗を流し、高めの段差を登り、入水
まるで川か、池か、大自然の一部に迎えられたような気さえしてくる。
水質は想像よりかなりよくさっぱりと体が冷える。
愚かな僕はまた水温計を見てしまう24℃。いけない、視覚情報に頼るのではない、全て感じるのだ。
冷えた体を休ませるために高めの段差を降り、ヌメる床を歩く。サウナ室と風呂以外どんなときも冒険の心を忘れさせない、そんな気がした。
何度も繰り返した冒険、でもまた何度でも行ってみよう。子供の頃の気持ちまで思い出させてくれた。
きっとまた出会える、いやきっとまた来よう何度でも。
行ったことある人もそうでない人もここでしか出会えない体験が絶対にある。

追伸···友人に少し遅れて施設を出ると音の出ないエレクトーンを全力で弾いている幽霊、いや友人がいた。
最後の最後にとてつもない恐怖を感じたサウナ体験であった。