ぶっころりー

2024.01.02

10回目の訪問

毎年恒例地元の友人と厚木健康センターへ。

草加健康センターが遊びに行くところなら厚木は湯治に近い。どうせ行くなら一泊したいし一泊するならお酒を飲みたい。サウナとアルコールの相性は最高だ、体に悪いほど気持ち良いのは世の常である。

いつもはひたすら漫画を読んだり寝たりと自堕落で怠惰な1日を楽しむのだが、今回は学会の準備が全く終わってないのでパソコンを持ち込む。全て計画的に進めなかった自分が悪いのだが昼からビールを飲む友人を横目に作業をしていると1発投げたくなる。
「早く終わらせて乾杯しようぜ」とケラケラ笑う彼を置いて2階の作業スペースに戻る。バッグに仕込んでおいた呪術廻戦は本棚に戻した。

都心にはご丁寧にコワーキングスペースがあるサウナも多い。今まではあまり気にしなかったが、アイデア出しをする作業とサウナの相性はかなり良い。
思考がこんがらがってスパゲティモンスターのようになると前にも後ろにも進めなくなる、そんな時は1発サウナに入ると不思議と何に悩んでたのか分からなくなる。ただ、これは良策だとサウナに入りすぎるとそもそも何に悩んでたのか分からなくなって数時間を無駄にすることがある。何事も過ぎたるは及ばざるが如しなのだ。中庸が大切なのである。

21時を過ぎ、多少形になった気がしたのでリクライニングで気絶してた友人を起こしてアルコールを摂取する。気のせいかもしれないが、個人的に草加よりも厚木の方が飯が美味い気がする。炒飯にラーメンに全体的に茶色だが、それが良い。旨味に支えられた塩味は理性を破壊するには十分である。ビール、ビール!ビール!!食後何とか仮眠室まで辿り着き、目覚ましをかけて気絶した。

ピタリと5時に起床する。リクライニングシートも悪くないが、ある程度体重があると雑魚寝の方が腰が楽なので泊まる時は仮眠室が最高だ。夏に一度泊まった時は暑さで痙攣しかけたが冬は適度に寒くその影響で利用者もまばらなのでデブには好環境である。

少し冷えた体をサウナで温めながらニュースを見る。藤子・F・不二雄の短編に「ある日…」という作品がある。今目の前に映る視界がスクリーンだと仮定して、ある日突然プツンと電源を切られる時が来るかもしれない。それは誰かの手かもしれないし自分かもしれない…でも間違いないのは時と場所と都合なんて考慮せず伏線も何もなくその時は突然来るということなのだそうだ。

しばらくすると友人が入ってきて隣に座った。
凄惨な映像から私はそっと目線を外して椅子で寝てるおじさんや草津の湯で惚けている若者を眺める。

まだスイッチには触れないで欲しいと運命か何かに祈る。時々誰かに触られてる感覚を胸に。

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