ゆ~ポッポ
銭湯 - 東京都 練馬区
銭湯 - 東京都 練馬区
ある男は言った。「日本一の風呂屋になろう」と。全国あまたある温浴施設が台頭する今、何を基準にして日本一か、とは言い難くなっている。が、この練馬の地に、優しさにあふれた銭湯があった。
そう、これは……日本一慈しい、お風呂の物語。
というわけで、行ってきましたピースフルシティ平和台。駅から歩いて10分弱、練馬駐屯地のすぐそばにある素敵な銭湯。ふらーっと立ち寄るにはよさそうな銭湯である。
早速清めてからサ室へ。扉を開くと、そこには正に白無垢のような美しい檜の壁。恐らくサウナ休止中に張り替えたのだろう。最高の美しさに包まれながら、そっと腰掛ける。目を閉じて深呼吸すると、そこには日本の原風景が広がっていた。サウナ原風景。日本サウナ紀行。
ボイラーの熱を利用した熱さも、肌にそっと寄り添うような熱で「もう!ここ出たくない!」ってなっちゃうような素晴らしさ。最高では。優しい。ただただ優しい。
ひとしきり暖まり、水風呂へ。なんと驚き25℃。チラーなんて必要ない。そのままエントリーしてくれ!どうぞ!と言わんばかりの、優しい水風呂。絶妙なのが深さ。平成初期の建築にも関わらず、ちゃんと深い水風呂を用意しているあたり、計算された水風呂である。最高。
露天風呂もあり、外気浴も可能。しとしとふる霧雨がまた、身体を癒してくれる。これもまた、優しさに満ちあふれている。すばらしい。
至る所に優しさが満ち溢れた銭湯。たとえサウナやお風呂でスペック的な日本一にならずとも、そこには店主の思いに溢れた、素敵な空間があった。もうそれだけで、ここは日本一なのである。ありがとう、ゆーポッポ。
ちなみに、この名前。もともと朝日湯という名前だったのを、改築を機に改名したそうな。子供たちに親しみをもってもらえるような名前に、ということらしい。子供たちの笑顔に溢れる、暖かな銭湯でありつづけてほしい。そう思いながら、私は平和台駅へ踵を返すのだった。
男
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