ファンタジーサウナ&スパおふろの国
温浴施設 - 神奈川県 横浜市
温浴施設 - 神奈川県 横浜市
冬に入って、最近は素っ気ない"彼女"。
待てど、待てど、僕の気持ちに応えてくれない。
「なんで出てくれないんだよ」
ある日の僕はそう空虚を吐いた。
"彼女"に会いたい気持ちは募る一方。秋口には週1だった"待ち合わせ"が、気付けば今月は週2、3に。
「クリスマスも会ってないし、年内最後に会おうよ」
そこで選んだ"待ち合わせ先"は、おふろの国。
「そういや、夏に一回一緒に行ったよね。あの時の僕たちはもっと…」
って、女々しいよな。
今年から付き合った僕たち。現地までこれまでの"記録"を眺めながら、つい感傷的になってしまった。
ここ、おふろの国は毎時30分にオートロウリュがある。それに合わせて僕はサウナ室へ。
なんて熱さだ。最上段は息もつらいほどの熱気。つらい。彼女に会えていないことと相まってそのつらさが増す。まるで今の僕と"彼女"を絵で描いたかのような、崩壊寸前の本能寺。織田信長も明智に裏切られてこんな気持ちだったのかな。
耐えきれず、8分でサ室を後にし水風呂へ。ここの水風呂は深く、全てを包み込んでくれる。
水風呂を出て休憩スポットに腰をかけ、そのままととのいへ。どうやら10分ほどトリップしてしまったようだ。
次のセットに向けて水分補給をしようと動き出す、その時だった。
『お待たせ。やっと会えたね』
なんだか声が聴こえる。ずっと聞けなかったあの声。耳に焼き付いて離れないその声。僕がずっと待っていたあの声。
「ずっと会いたかったよ」
「"あまみ"さん」
気のせいか"彼女"も紅潮していた。
あまりに気持ち悪いので友達やめます。
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