おふろの王様 和光店
温浴施設 - 埼玉県 和光市
温浴施設 - 埼玉県 和光市
訪問前は「期待半分、不安半分」。
評判は良いが、スーパー銭湯とサウナの両方のニーズを満たすのは難しいだろう、と思っていたからだ。
だが、満たしていた。答えを出していた。
9:00開店に合わせ訪問。開店から受付は混雑。9:30にはサ室も満席。サウナハットの方も多く、サウナ目当ての来店も多そうだ。
サウナ。
3段組で20人は入られる。正面に大型の液晶テレビ、皆がそれに向き合う形。奥にサウナストーブ、かなり大きめのストーンが置かれる。
温度は95℃。
30分起きにオートローリュが発生。これがちょっとユニーク。1回目の後に、間があって2回目。これで終わりかと思ったら、間があって3回目。じっくり熱を送られる仕組で、心地よさを感じる。
「一気に大量ローリュ&強烈な送風」だと、耐えられずにサ室を逃げ出したいと思うことがあるが、ここでは皆無。実際、ローリュ後に一斉にサ室から人が脱出という事も見かけなかった。水風呂待もない。
熱波と混雑防止の両立。うまいやり方だ。
二重扉ではないが、出入口の上部に“透明のすだれ”が掛けてあり、熱が逃げづらい工夫。良いサウナを作ろう、という思いが伝わる。
水風呂。
温泉冷水は初めてだ。10人は入れる大型。水温は15℃を下回る。人の出入りも多く、伴い水流が発生。「羽衣許さじ」というスパルタ仕様。
外気浴。
露天エリアには、デッキチェア5つ、椅子5つ、ベンチもあり。内風呂にも椅子が10以上。数は充分。整い難民になることは無かった。
ただ、露天風呂と大型テレビがあって、「やはり騒がしいスーパー銭湯の外気浴か」と不安が頭に過るが、杞憂だった。
ここから、特にこの施設のすごい所。
露天エリアの多くを占める「高濃度炭酸湯」「壺湯」「寝転び湯」は、お一人様仕様。なので、話し声は聞こえてこない。テレビ前も「熱湯」と短時間仕様、長居不要。
つまり、露天エリアは、必然的に「黙浴」となる仕掛けなのだ。
さらに、椅子が置かれた周辺では、クラシック音楽が流れている。テレビの音も届かない。
すごい。すごいよ、王様。よく考え抜かれている。
サウナ専用ではないスーパー銭湯で、“サウナ専用”と制限をしなくても「落ち着いて整える空間」を生み出している。
匠の技か。行動心理学の専門家でもいるのか。
いや、おそらく。サウナの事を徹底的に考え抜くスタッフの方がいるのだろう。
スーパー銭湯のサウナは割り切りが必要だと思っていた。が、ここは違った。両方のニーズを満たす方法を編み出していた。
そんな施設が土日でも1000円という銭湯価格。近くにあったら嬉しいだろうな。
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