天然温泉 本宮の湯
温浴施設 - 愛知県 豊川市
温浴施設 - 愛知県 豊川市
夏日の日曜日、豊川市の「本宮の湯」を目指した。本宮山の麓に佇むこの施設は、まるで山の懐に抱かれるように静かに存在している。
到着してまず目に入るのは産直の野菜売り場。地元の人々が丹精込めて育てた新鮮な野菜が並び、ついつい足が止まる。お目当ては、竹下さんちの産みたて卵。これが実に人気で、見かけると必ず買ってしまう。
小さな袋をぶら下げ、階段を上がって受付へ向かう。買い置きしていた回数券を差し出すと、馴染みのある笑顔で迎えられる。半年の空白を感じさせない安心感がここにはある。
脱衣所で支度を整え、まずは体を丁寧に洗う。
お湯で流した瞬間、すでに心が緩みはじめる。内湯の天然温泉は無色透明でありながら、肌に優しく馴染む。
そしてサウナ。ここには2種類のサウナがある。
まずは室温90℃のドライサウナ。テレビが設置され、賑やかな音が流れる。世間のニュースやバラエティに触れながら汗を流すのも悪くない。
しかし私が心惹かれるのは、もう一つのサウナ。
無音で薄暗いロウリュサウナだ。室温は80℃弱、だがただの静けさではない。耳を澄ませば、木の壁がわずかに軋む音や、自分の呼吸音すら特別な響きを帯びる。音楽もテレビもないからこそ、心の奥が澄んでいく。やがて、待ち構えていたオートロウリュの時間が訪れる。太鼓の音が鳴り響き、レモンの香りを帯びたアロマ水がストーンに注がれる。じゅわっと立ち上る蒸気、爽やかな香り、そして熱波。体感温度は一気に上昇し、まるで熱の波に全身が包まれるようだ。
汗をかいたら水風呂へ。ここも2種類が用意されている。水温17℃のオーソドックスな水風呂。そしてもう一つは水温10℃の深い水風呂。時には10℃を切ることもあるというその冷たさは、初めて足を踏み入れたときには衝撃的ですらあった。だが今では、その痛みのような冷感がむしろ快感に変わっている。肩まで沈むと、体中が一気にリセットされるようで、頭の中まで澄み切っていく。
外気浴は露天で。山の空気はやはり格別だ。真夏の陽射しの中でも、山から吹き下ろす風が肌を撫でると、熱と冷たさの対比が一層際立つ。椅子に身を預け、目を閉じれば、風の音と鳥の声が混じり合う。街中のスーパー銭湯では決して味わえない、自然との一体感がここにはある。汗とともに余計な思考が流れ去り、ただ静かな安らぎが訪れる。
仕上げは食事。向かったのは「奈良天理ラーメン 天風」
ニンニクと唐辛子が効いたパンチのあるスープ。熱々のラーメンをすすれば、ここでもまた滝のように汗が流れる。サウナとラーメン、どちらも“汗をかく”行為に不思議な共鳴を感じる。
心地よい疲労感を抱きながら、今日もまた良い一日を過ごしたのだと実感する。
以上
男
そろそろいいね👍お互いにどうでしょうか⁉️ Qもグリ様もわからんでもないです☺️
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