ずーやん

いつ終わるかもわからない緊急事態宣言の東京からそそくさと地元に戻ってきた。
3年ぶりに会う友人に「娯楽なんてないから」と言って誘われたスーパー銭湯。友人はコロナ禍で辛い思いをしたひとりで、新しい生き方を探している途中という。

東京では事前にサウナイキタイで検索してからのサ活が多いので、いつもと同じように調べてみたらなんとこの施設には薪サウナが設置されていると。東京では池袋かるまるの月一レディースデーでしか拝めないあの薪サウナ。一気に薪が燃える優しい香りが記憶に蘇る。
期待を胸に友人の運転する車で湖岸をいく。車を降りると「なんかめっちゃ竹の匂いする」という友人。この感覚とても素晴らしいと思う。

サ室は少し暗めでテレビなし。瞑想にはぴったりで、お客さんも私と友人くらい。念願の薪サウナは店員さんが薪を追加してくれて、パチパチと音を立ててか芳しい香りを部屋全体に広げている。
優しい暖かさに発汗が促進され、あっという間に身体が温まった。

なんとこの施設、水風呂も90cmと強ジェット、しかも滝シャワー付き。（滝シャワーは初めてでした）一体こんな田舎に誰が作ったんだろう。かなりのサウナフリークとみた。
キンキンに冷えた水風呂からの外気浴。これも友人と一緒だと楽しい。

友人も「サウナいいね」と言ってくれた。辛い経験をした友人に言うか迷ったけど、そういう時こそサウナはいいと思う。不思議な出会いだった。

京都にいた時にはまったく気づいてなかったのに失ってわかる良さ。
湿度高めなのに、息苦しくない絶妙なラインに発汗が止まらず静かに興奮していると、テレビに映るロシアンブルー（猫）を見ながら「自分が高いってわかってる顔やな」とめちゃくちゃな嫌味を言うおばちゃんたち。あー京都にいるなぁ。

こんなに素晴らしいサウナなのに東京のように激混みでないのも素晴らしい。
かけ流しの地下水に優しく包まれながら、またいつか来たいと心に誓いました。