東上野 寿湯
銭湯 - 東京都 台東区
銭湯 - 東京都 台東区
「こんばんは。話しかけてもいいですか?」
最近一気に増員している旅行客と思わしき海外寿湯ユーザー。日付が変わって深夜ということもあってか、スキスキスーのサ室にて白人男性(たぶん50歳前後)から声をかけられる。
流暢な日本語だったので、「アイライクポルノビデオ」とか言わなくても平気と踏んで話を聞いていたら、アイルランドから浅草観光目当てでやってきたそう。
「日本語、ペラペラですね」と告げると、奥さんが日本人で、日本語独特の語感が気に入って独学を貫き通していたら、いつの間にか覚えていたとのこと。なにその天才肌。
でも、奥さんが日本人なのに浅草観光とはこれいかに、と尋ねたら、「事情があって妻は日本に帰れないんだよね」と、急にタメ口。気を許したとでも思われたのだろうか。まだ肉のカーテンを開けっぴろげにしてませんよ。素っ裸ですけど。
そうこうしていたら若い2人組タッグがサ室にIN。ひとりはこんがり焼けていて、もうひとりは色白。いささかブラックホールとペンタゴンの四次元殺法コンビ。とか思っていたら、もう10分過ぎてる。さすがに耳が焼け落ちる。1セット目、離脱。
洞窟じゃない岩水風呂のほうに身を沈めると、アイルランドも入ってきた。そしてなにより距離が近い。「事情があって妻は日本に帰れない」――いや、考えすぎ。「奥さんって、女性ですよね」なんて聞くのは早合点の極み。しかし、アイルランドってそうした文化に寛容な国だったかどうか脱衣所に戻ってググりたい気持ちに駆られる。
するとアイルランドから「帰ります。ありがとう。明日も来るかもしれません。名前を聞いてもいい?」と言われたので、「みつヰ大和です」と伝えた。悪気はまったくない上で、浅草界隈の麺処の名店をつなげてみた。
その後、計4セットをキメて退浴。十二分にととのった体で夜風を吸い込みつつ、「あ、稲荷屋もあったじゃん」と思いながら帰路についた。
男
コメントすることができます
すでに会員の方はこちら