【閉店】湯めらんど
温浴施設 - 北海道 札幌市
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職場のみんなとタイ料理に行った。
オシャレなOLがやってるブログのような書き出しだが、実際は40間近のオッサンである。
たちが悪いことに、オッサンは少年の心を忘れていない。精神面での成長が小2で止まってしまっているのだ。
そんなオッサンはタイ料理屋でひたすら辛い料理を頼み続けた。小2的価値観では「辛いものが食べられる」=「カッコいい」からだ。
上司の「本当に大丈夫?」という問いにも笑顔を見せながら「全然余裕っす!」と答えてみせた。表情は極めて冷静。なぜなら、そのほうがカッコいいからだ。
実際は全然大丈夫じゃないし、余裕でもない。熱した釘を食ったほうがマシだとすら思った。
失神寸前の私に同僚の心ない言葉が襲いかかる。「めちゃくちゃ汗かいてるじゃ〜ん」と。
気がつけば、私の顔面は泳いできたのかというくらいベチャベチャだった。しかしカッコをつけたい私は言い放った。「僕サウナよく行くんで、汗かきやすいんですよ〜」と。
サウナのせいにしてしまった。すぐに後悔をした。私を何度も救ってくれたサウナを、だ。フィンランドだったら不敬罪で死刑だろう。
「謝っちゃおう!」と五郎さんは言っていた。許してもらえるかどうかはわからない。でも、まず謝ろう。気がつくと私は湯めらんどのサウナ室にいた。
珍しく他のお客さんはいない。私ひとりだ。「このたびは、激辛カオマンガイを食って汗だくになったのをサウナさんのせいにしてしまい、本当にすいませんでした」と呟いた。
サウナさんは言う。「辛いものが食えるとか、熱いサウナに長く入れるとか、別にカッコよくないからな」と。
仰る通りだ。サウナは常に正しい。
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