健康浴泉
銭湯 - 東京都 中野区
銭湯 - 東京都 中野区
なんだろう。あれ、世界はこんなに静かだったっけ。あの二階はどこにつながってたんだ。二階のサウナと水風呂と休憩を三回転するとRPGの裏面みたいにもう一つある世界にワープするのか?
ととのったとか、ふわふわするとかしゃきっとするとか、そういういつものサウナの感じじゃない。
一階は昭和なこじんまりとした銭湯。軟水のいいお風呂、ジェットも2種類に弱めなバイブラなところもあれば強すぎない絶妙な電気風呂も。熱めのも熱すぎないのもある。シャワーは固定のも持てるのもあるしリンスインシャンプーもボディソープも設置してくれている。
番台のお姉さんも親切にしてくださったし、脱衣所のたくさんの写真の素敵な笑顔のご主人と和服で気品のある女将さんのご夫婦の姿や記事から、とても思いと優しさをもって銭湯を続けてこられたご様子が伝わる。ありがたいなぁと心も温めていただいた。
一階には、古くとも温かい優しい銭湯があった。
だがしかし
脱衣所にあるんだ。その二階への階段が。昔よく遊びに行った、古めな一軒家の友達んちにある急めな階段。上った先には、、、暗い部屋につながる扉が。
階段を上がりその扉を開くと暗い部屋に蛇腹の半開きの窓からの静かな風、公園にあるようなベンチと、家にあるような水色のバスタブの広い版な水風呂。そのとき水風呂には一人、口を開けて手足も伸ばしきって微動だにしない人が。あまり見ないようにしながらその奥にあるサウナ室へ。
#サウナ
誰もいない。ずっと一人。扉をしっかり閉めないと熱さが逃げる。古く長年熱されつづけてきた壁の木材の傷み具合と熟した香り。少し傾いたケージに入った年季の入ったガス遠赤外線のサウナストーブが一生懸命チッチッチと音を立てて頑張ってる。頑張ってるのに熱さは弱い。誰もいないのをいいことに寝転がった。静かだ。ひたすら頑張るサウナストーブの音しか聞こえない。温度計は壊れてて40度。体感は80度行くか行かないか。汗はなかなかかかないけど、誰もいないから長くいるのも自由。
サウナの間に水風呂から出て扉から出て行く人の気配が。なので、ずっと一人。
#水風呂
サ室は明るいのに水風呂は暗い。一昔前の家の古いバスタブを2、3倍のサイズにしたような材質。19度。動きはまったくない。それでこの静けさ。窓の外を歩く人の足音と電話で話す人の声だけが聞こえる。そんな感じなのに、水風呂から出ると自動で新しい水が入ってくる。静けさの中勢いよく水がじゃばーっと。
#休憩スペース
外気浴はないけれどベンチがあり、そのベンチの後ろには蛇腹の窓。風が入ってくる。静か過ぎて時計の秒針の音と時折外を通る足音。
男
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