ケンティ

2020.11.07

1回目の訪問

「聖地でととのう」

土曜日の午前仕事を終えて14時ごろ帰宅。
13連勤だったので明日は久しぶりの休みだ。
妻も週末予定なし。さて、どうするか。
そんなときふと頭の中で声がした
「そろそろ聖地巡礼してもよいのではないか。」
なんだ今のは。何があるはずもない天井を見つめてみる。

すると妻が横で言う
「あれ今なんか声したよね?」
少しだけ考えてから、僕はゆっくり答えた
「呼ばれてるみたいだね、聖地に。」
「聖地?」妻が丸い目をして首を傾げる

僕はまた一呼吸置いて答えた
「そう、サウナの聖地、サウナしきじだよ。」

気づくと僕らは新幹線に乗り込んでいた。
新幹線に揺られ1時間、そこからタクシーで10分。夢にも見た光景がそこには広がっていた。
とうとう来たんだ、聖地に。気持ちが昂ぶる。
時計は20時を指していた。僕らは深く一礼して足を踏み入れた。

心地よい香り…
扉を開けた瞬間から薬草の香りが脳内に広がる。それも鼻を決して突かない柔らかい香り。チケットを券売機で購入し妻とはしばしのお別れ。

のれんをくぐると一段と香りが増す。ロッカーにまで漂う絶妙な香りと湿度。
わかる、これは只者ではない。
服を脱ぐ、早く入りたくてたまらないのにどこか達観した落ち着いた気持ちで、ゆっくりと風呂場へ足を運んだ。

そこに広がる景色。
フィンランドサウナ、薬草サウナ、そして天然水の水風呂と轟音を奏でながら落下する滝。
聖地に舞い降りた実感が急に湧いてきた。

高まる気持ちを抑えつつ、丁寧に身体を清める。丁寧に、丁寧にだ。
そして薬草風呂に1分。濃度はかなりなはずなのに心地いい香りと肌触り、これだけでも気持ちいい。
そして1つ呼吸を置く。

いくぞ。

まずはフィンランドサウナの扉を開いた。
ストーン式、2段。ほのかな木の香りが漂う。温度計は110度だ。2段目にonする。
不思議だ、たしかに高温を感じるのに不快感が全くない。いつまでも入っていられそうだ。暑いサウナは短く、緩いサウナは長くと言う概念が崩れ落ちる。これが徹底的な湿度調節の賜物か。じわじわと汗が溢れ出してくる。これは体感を超える大汗だ、頭が冴えているのか怠けているのか、言葉の綾も一味違う。そして7分。

さぁ天国へ。
後半へ続く

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