ノーベル
カプセルホテル - 東京都 中野区
カプセルホテル - 東京都 中野区
ずっと気になってはいたものの「お湯が出ない」という温浴施設にあるまじき情報を受け尻込みしていましたが遂に訪問。
活気溢れる中野サンモールのなかでひときわ目立つ活気のない一角、そこにノーベルはあった。
壊れたまま階段代わりにされているエスカレーターを登り、意を決して入店するもカウンターは無人、券売機で入浴券を買い振り返ると、音もなく現れた円広志似の店員さんが「ボイラーが壊れてまして」と予習通りのセリフ「大丈夫です」と鍵とタオルを受け取りロッカーへ。
ロッカーは特段言うことはなし、服と鞄が入って鍵が閉まれば良いのだ。
浴槽は概ねサ活で読んだ通り、聖地巡礼気分で物見。水垢が目立つぬるぬるの床、壊れて水が漏れ続けるカラン、水が四方に飛び散るシャワーヘッド、公園の池のような常温の湯船、廃屋のようなウエットサウナ…
自分しか居ないのに他に人がいるような気配に少し怖くなり水しか出ないシャワーを浴びてサウナへ逃げ込む、サウナ室は山小屋風で結構いい雰囲気だ、室温計は92℃を指していたが体感もう少し低いか?長く楽しめるのでこれはこれで良い。
長いこと取り替えていないであろうマットの上でぼんやりとテレビデオから流れるひるおびを眺める。外はあんなに活気があったのにノーベルの客は自分ただ一人・・・時空の狭間にでも取り残された気分。
いい頃合いで水風呂へ、当たり前のように縁がぬるつくがもう慣れた、時折香る金魚の水槽のような臭いはちょっと・・・
なんだかんだ言いつつ3セットこなす、回を重ねるにつれ段々と心地よくなる、慣れって怖い。
褒められる所なんてほとんど無いんだけどなぜか居心地がいい不思議。
普通の温浴施設の有難みを再認識したいとき、都会で一人ぼっちになりたいときはここに来よう。
男
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