フィットネスクラブ アトリオドゥーエ二子玉川
スポーツジム - 東京都 世田谷区 会員のみ
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【またいつか逢おう。その時ボクは涙を汗にゴマカさないから】
「これが最後の鈴鹿なのか!皇帝はこんな形で鈴鹿を後にしてしまうんでしょうか!」
もう14年前のF1日本GP。
皇帝ミハエル・シューマッハはトップ快走中に突如襲ったマシントラブルでリタイヤしてしまう。
塩原アナの甲高い声が小生の脳裏を駆け抜けていく。
今の小生に重ねてしまう……
2018年10月からこのホームサウナにはお世話になった。
2年目の東京配属。何もかも初めてで毎日期待に応えられなくて……そんな日々を送る。
「一日の最後が良ければすべてよし。」
平日終わりの夜、小生はこのサウナに吸い込まれるように駆け込んだ。
駆け込み寺ならぬ、駆け込みサウナだ。
時には仕事終わりに7セット、涙を汗に紛らわせ多忙な日々から離脱しようと熱を受け取っていたのである。
そんなガムシャラな小生の人生を見届けたサウナ……今は稼働していない。
あれだけ熱かった扉も、浴場の湿度に負け結露が滴り落ちている。
たしか最後に入ったのは自粛期間直前の4月上旬。客数も減っていて、貸切サウナに満足していた。
それが「お前」との最期になるなんて……。
今週、東京疲れにより横浜に移住。
二子玉川には荷物整理で来た本日で最後だ。
また会員制だからこのサウナが再開しても小生は入ることができない。
サウナ扉の前で焦燥する。その姿をじっと目に焼き付けていく。少しぼやけてきた。
そのまま水風呂に入る。18.6℃。
サウナ後には微妙だったが、ダイレクトだとこの温度が最高だ。身に染みる。
サウナというものは実に脆い。突如別れが来る。行ける時に行った方がいい。
亡き祖父もそうだった。
忙しいと帰省をせず、はっきりといつ最後に話したかも覚えていない。似ている。
一期一会のサウナ。茶道を7年嗜んだ小生はこの精神を強く重んじる。
これが最後のホームサウナ。またか。
小生はこんな形でニコタマから去ってしまうのか。
また誰かのカラダを癒してあげてくれ。
それが「お前」といつか逢えるだろうか。
逢えた時はたぶん、いや必ず感極まってしまうよ。
そう刹那に思い、これまでと違う横浜方面の列車に乗った。[完]
茶道7年、サ道一生
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