南青山 清水湯
銭湯 - 東京都 港区
銭湯 - 東京都 港区
【ファクト→抽象→転用で論破されがちのカレシ】
「今退屈だと感じたよね?」
見透かさせた。
今日は「地下鉄への招待状」デートの日。
都内の駅を周り、謎解巡りをする。
しかし本来小生の休日は
①アタマを無
②サウナに終日居座り
③リクライニングから離れない
という省エネライフ。
そんなやつが昼の眠気と戦いつつ
東京じゅうの地下鉄駅を歩き周り、かつ難解なナゾを解く行為へのモチベーションの低さが
楽しんでいた貴女に見透かされたのだ。
何も言い返せない。広尾駅ホームで沈黙が続く。
「別にいいよ。あんたがこーいうの好きじゃないの分かって誘っているから。」
やられた……オンナにそんなこと、言わせんなよ……
日比谷線車内で続けてカノジョはこう言い放った。強引にも明るく……
「あんな熱いサウナでなんで耐えられるかって、その後に快感があるからなんでしょ。謎解きも一緒な感じだよ。」
ハッとした。何かを感じた。
……その後小生は目の色を変えて超高速で謎解きを進める。最後の答えも導き出していった。
「どうせまた新橋サウナ行くんでしょ、じゃまた〜」
脚が疲れているからアスティルだとリクライニングで動けなくなる。
そう思った小生は銭湯サウナでサクッとリフレッシュしたかったのだ。
……フワッと柚子の香り。そうか冬至か。
サ室はちょうどいいマイルドさ。疲弊した小生を優しく受け入れてくれる。
遠赤外線のこの熱感、寿湯以来だなぁ。
水風呂に行くと、思わず「あぁ」と漏れる。
歩き回って悲鳴をあげていた脚がイキイキと蘇ってくる。なんなんだ、この感覚。
この感覚に求め、3セットを刻む。
水風呂もしっかり低温とアビネル福岡を彷彿とさせる水深。今日求めたサウナはまさにこれ。
トトノイ椅子で休憩。外気浴ではないが、外の空気が混ざり絶妙なバランスを演出。
利用者も施設を「丁寧」に使っているのが印象的で自分も丁寧な気持ちになる。
……我はサウナ、貴女は謎解き。
ヒトにはそれぞれ好みがあり、好みに合わないと嫌う傾向がある。
しかし貴女は我にこう説いた。
「本質は同じ」ではないかと。
謎が解けたときの快感を求めて、謎に向かう。
水風呂での快感を求めて、サウナに向かう。
我はこのような高尚な思想を日比谷線で説いてくれる貴女を愛してやまない。
「じゃサウナで謎解きすれば最強なんじゃねw?」
25歳の小生、まだまだ幼稚だと悟りつつ帰路の青山通りを歩んだ[完]
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