天山湯治郷 ひがな湯治 天山
温浴施設 - 神奈川県 足柄下郡箱根町
温浴施設 - 神奈川県 足柄下郡箱根町
目前に広がる深緑が、薄暗い館内と憂鬱であるはずの梅雨空に見事な演出を与える。お迎えの道すがらに訪問。当然ながら前情報からサウナは休止中とのことで今回のお目当ては交代浴である。一頻り身体を清めた後、心躍らせ温度計を見るや45.5℃。これは1発目から最高のコンディションで臨まねばと、まずは水風呂へ。声には出せぬが身体が悲鳴をあげる。所作や表情が歪んだのか先人の視線が突き刺さる。どうしてか水風呂から熱湯までの道のりが遠い気がしたのは一歩踏み進むごとに断片的な記憶が蘇り連なったからだろう。こんなおかしな遊興を覚える前の亡き父との箱根の記憶だ。お待ちかねの熱湯は足先から顎下まで浸かった瞬間、熱いのか冷たいのか脳が混乱していると脳が認識し矛盾する。2分程茹で上げるが脳は未だ正常に機能しない。脳は水風呂を求めているが身体はむしろ寒さを感じている。もしくはその逆かもしれない。心と体の乖離とでも言うのか言語化が難しい。予め用意した期待を超える良き温活となった。
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熱源を感じる湯豆腐と虐げられた川沿いの喫煙スペースは新たな発見となった。この2点は文章化するには長過ぎるもので割愛する。サウナを愛する皆様には是非湯豆腐の仕組みを見て触れて欲しいし、愛煙家の皆様には奥の喫煙スペースに是非とも足を運んで一服して欲しい。
男
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