つるが丘温泉
銭湯 - 大阪府 大阪市
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【オール義ー!】〜天網カイカイ〜 ②
会社倒産、自己破産をバネに頑張る後輩、キーテル。
彼から電話をもらったのは、去年の8月だ。
自分の契約が決まりそうな、お客様のワガママを聞いて欲しいと会社に相談したら
「面倒くさい」
と一蹴されたのだ。
義を見てせざるは勇なきなり。
うちのシンさんを向かわせ、やり遂げさせた。
以来、キーテルはずっとうちの会社に、と言うか、シンさんに仕事をお願いし続けている。
1年半を待たずに、キーテルはその不動産屋で押しも押されもせぬトップセールスマンとなった。
そんな後輩の逆転劇と、死んでもこの身を捧げると誓って、僕について来てくれるシンさんがケミストリーを起こさない訳はない。
「キーテルさんとどうしても飲んで話したいので、一席設けていいですか?」
のシンさんの申し出を断る理由はなかったのです。
昔と変わらないキーテルと飲むと20代に戻る。
バカほど飲んでも、後輩は後輩なので、こんな四次元の話も真剣に聞いてくれる。
「いつかキーテルさんと一緒に働きたいです」
人は何度でも、そしていつだって、自分の足元にスタートラインを引いてやり直す事ができる。
やはり随分酔っ払ったシンさんの言葉を聞いたけど、四次元自身ももう、ほぼ歩けないくらい酔っていた。
そして翌日の朝を迎えたのだ。
気分の悪い朝だけど、テレワークは始まり、どんな状態でも、仕事の合間の家事は待ってくれない。
夕飯にキノコのドミクラスソースとハンバーグ、プルプルオムライスの夕食を作り、四次元、
「俺のターンだ!」
〜つづく〜
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