キタカタ カツユキ

2021.10.23

1回目の訪問

念願の万平蒸祭の当選メールが来た時から既に緊張していた。ほぼ毎日入っていたジムサウナを3日間我慢して朝の黄金湯へ向かう。

電車の中で読むように持っていったはずの本を開いてもドキドキして文章が頭に入ってこない。「1人だが楽しめるだろうか?」「男湯、女湯の行き来はどうすれば?」「そもそもこんな心情でととのうのか?」など不安だけが膨らむ。

受付開始時間よりも5分ほど早く到着するも黄金湯の前には既に人が集まっていた。万平さんが時間になるとのれんを掲げて「準備出来ました!入場開始します!」と明るい声で出迎えてくれると今までの不安が一瞬でなくなるように黄金湯スタッフさんと共にアットホームに歓迎してくれる。

周りを見ればほぼボクと同じように1人で来てる方が多くチラチラ目を合わせながら「イベント楽しみましょうね!」と心の中で握手してる気分になる。

初サウナイベントなので水着を着てサウナに入るのも初めてだ。ゴワゴワするかと思ったが思ったほど全然平気。それよりイベントの楽しさの方が上回る。

普段なら出来ないであろう女湯サウナに入って男湯の水風呂からの外気浴など、ここぞとばかりに実験してみる。

至る所で各々がサウナや湯船や外気浴を楽しみ、個人それぞれのようで「サウナ好き」という共通点があるこの空間の一体感と幸福度で参加出来た嬉しさに顔がニヤける。

正直3日間のサウ禁の成果はそれほど無かったがその理由は終始ウキウキしてるボクの鼓動の高さなのではないだろうか。それでも水風呂で冷やされた皮膚に秋風はとても気持ちいい。そのせいか何セット入ったのか覚えていない。たぶん6〜7くらい。

とくさしさんのラジオ、清水みさとさんの歌、万平さんの熱波などイベントもあり、ふらっと開催されては、またふらっと各々の楽しみ方に戻るのがゆるくて楽しかった。まるで町内会のお祭りのような手作り感が心地よい。

最後イベント終了10分前に2階にかけ上がり急いでカレーを食べてボクの万平蒸祭は締めくくった。こんなにサウナの気持ちよさと心を満たされる感じを一緒に味わったのは初めてなのかもしれない。

イベントが終わりそれぞれがバラバラの目的地に向かう。「またどこかのサウナで会いましょう」と謎のテレパシーをみんなに送ってボクも黄金湯を後にする。

顔を赤らめながら定期的に開催されていつまでもこのイベントが続けばいいのになと思うのでした。

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