今、私が単身赴任しているのは、この場所のせいかもしれなかった。

当時私は、新潟市内に住んでおり、ある日、いつものように電車に乗り、職場に向かっていたが、陽気もよく、なんだかその先も行ってみたくなった。魔がさしたといってもいいかもしれない。そんな時は時々訪れる。私は、職場に連絡した。家庭の事情で休みをくださいと。罪悪感を感じたまま、高田駅に下車して、高田城址公園を散策した後、私はそれまでも実家に寄った際何度か来たことがある、そう、ここ「釜ぶたの湯」に向かっていた。

上越妙高駅に下車し、徒歩1分で目的地に着いた。先着でもらえるヤクルトは早く来た特権だ。身体を洗い、中2階にあるサウナ室に向かった。ドライサウナとソルトサウナの前者を選び、テレビを見ながら12分ぐらい、水風呂は1分ぐらい、外気浴は10分ぐらい。外気浴スペースは、周りがホテルで囲まれているということもあるのだろう、周りは薄いトタンのようなもので囲まれていて、外は見えないが、気配は感じれる程度。そこに6つぐらいあるととのい椅子に座り、2セット目のときだった。

「なんだか気持ちいいなあ。ああそういえばそろそろ私の異動の内示が出る年度。実家は上越にあるし、こっちに戻ってきてもいいかも。いつでもここに来れるし。そうだそうだ、こっちに希望を出してみよう。家族に内緒で。」
そう、私はととのっていた。いやその時は、啓示のように思えていた。

こうして私のホームサウナはここになった。

ただ、今、上越が職場になり、仕事が回らず、周りに迷惑かけていて、とても苦しい。

それは、ここで、ととのったせいなのか、家族の呪いなのか、いやいや自分の浅はかな思いつきで、異動希望を出したせいに過ぎないだろう。

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