溝口温泉 喜楽里
温浴施設 - 神奈川県 川崎市
温浴施設 - 神奈川県 川崎市
平日 夕
人出 多
「窓を開けると僕の頬を撫でていった」
いろいろとこれからのサウナについて、計画している友人と、さまざなサウナを訪れるようになった。
溝口が誇る名施設。
お風呂は温泉炭酸泉、シルキーバス、ジャグジー、露天風呂と抜かりない。
シャンプー系も安価なものではない。
水風呂は温度がちょうどよすぎるからか、ついつい長居してしまう。
寝転んで4人、入れる感じです。4人目はいくぶん、浅いところになりますが。
サウナはスタジアム。しっかりと熱してくれる。
間引かれているため、10人レベルの行列ができることも。
すばらしいのは塩サウナ。
入った瞬間、何も見えません。自分の手すら見えなくなります。
「なんだ!これ!何も見えない!」となります。
塩を塗り、座り、もくもくと視界を埋め尽くす湯気は不思議と僕らをどこかに連れていってくれます。そうだ、僕はこういった景色をどこかで見たことがあるのだ。いつだっただろうか?
気がつくと僕は祖父の運転する車の後部座席にいた。助手席には祖母が小学生になったばかりの兄を膝に抱いていた。僕だってそこに座りたかった。
車は祖父の実家の長野に向かって走っていた。
僕と兄は朝早くの出発に胸を躍らせていた。
でも僕らはそのまま起きてい続けるには幼すぎた。車が高速に入って少しして僕らは眠ってしまった。
目覚めると車は高速を降り、山道を走っていた。辺りは本当に真っ白だった。雪ではなく霧だ。
どこだろう?ここは。
不安もあったけど、祖父と祖母がいるのだ。きっと守ってくれる。
兄は祖母の胸の中でまだ寝ていた。
窓を開けると霧が車内に入ってきて、僕の頬を撫でていった。
ドアを開けて塩サウナに新しく人が入ってきた。
表情はわからない。
けれど、きっと、必ずこう思っているはずだ。
「何も見えない!」
歩いた距離 5.6km
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