カプセルイン大塚
カプセルホテル - 東京都 豊島区
カプセルホテル - 東京都 豊島区
華の金曜のはずなのに気持ちは沈んでいる。
原因はシンプルで仕事が上手くいっていないからだ。
仕事というのはいつでも向上心が求められる。
何もかもに嫌気がさし、なんだかふと夜道を歩きたくなった。
気付けば近場のニュー椿、巣鴨湯を通り過ぎ大塚駅まで来ていた。
少し路地に入ると、怪しく光る青い看板。
サウナ・大浴場・カプセルという文字。
無意識にエレベーターの中に吸い込まれてしまった。
受付を済ませ、すぐさま大浴場に向かう。
エレベーターの前にロッカーがあり、ここで脱いで良いか分からず取り敢えずパンツとTシャツという不審者スタイルで脱衣所に向かった。
浴室に入ると想像以上にこじんまりとしている。
入り口のすぐ横にサ室、その前に水風呂、あと風呂が一つ、そこを囲むように洗い場がある。
身体を洗っている最中も仕事のことを考えてしまう。そして自己嫌悪に陥っていく。
そんな嫌な考えを振り払うようにすぐさま身体を洗い、お風呂に浸かる。
その間、従業員の方が洗い場の清掃をしているところをボーッと眺めていた。
テキパキと洗い場を片付けていく様を見て、なんだか仕事が出来ない自分と比較してより落ち込んでしまった。
こんな駄目な自分に喝を入れるよつに灼熱のサ室に足を踏み入れた。
サ室はかなり狭い。2段あるが2段目に人が座っていると1段目は中々座りづらい雰囲気。
そのため、4人程度しか入れそうにない。
ストーブの前が空いていたので、ストーブの前の2段目に座る。
頭の中で上司に言われた言葉がリフレインし続けている。
「うかうかしてらんないよ。もっと頑張らないと。」
結果を出し続けるのがサラリーマンというのは理解している。言い訳に聞こえるかもしれないが自分自身必死に考え、どうすれば良いか試行錯誤を…アッツ…
というかサウナストーブでかくね?
こんなこじんまりとしたサ室なのに不相応なサウナストーブ。大量のサウナストーン。
熱い…熱い…熱すぎる…
これも自分への戒めだ。ろくに仕事も出来ない自分への罰なのだ。
自分への罰としめとことんまで熱によって痛みつける。
散々痛めつけても自分自身をまだ許せそうにないので、次は逆に13度程のキンキンの水風呂に入る事にした。
最こ…ではなく身体が冷たさに悲鳴をあげているを
ただこんな自分には罰を与える事で少し罪悪感というやつが消える気がする。
そして最後は洗い場にある椅子に座り目を瞑る。
それを4セット繰り返し、負担で身体はクタクタだ。こうして、自分に罰を与える事で少し前向きになれたのだった。
歩いた距離 2km
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