ryonoji

2020.08.25

1回目の訪問

上野で燦々と太陽の焼ける夏である。
汗かけばサウナに行くしかない。行くほかないのである。
緑の木々は燃え、芸術は回転し、電車はレールを焦がし、飲食店の煙立ちのぼる上野の夏である。
突然、赤い棺桶。もしくは、キューブ。「北欧」という店名とは異なった外観と言えよう。それが上野駅前にいきなり存在している。
今般サウナブームの爆心地といえる。ここの魅力は様々な文献、映像作品により長年語り尽くされている。
その魅力に偽りがあるのか?無い。完璧だ。
サウナ、水風呂、外気浴。
内風呂、露天風呂。全てが、まるでレントゲンに映し出されたピラミッドの謎の小部屋のように、急に、しかも確たる現実味をもってそこに出現している。
整い椅子に至るまで、全ての配置が神聖なのである。
コロナの影響もあり入場制限があり来るのはスキモノがメインで誰もが儀礼を重んじ、慎ましい。
エジプトから飛び、ギリシャでもローマでも良いが、古代の神聖な儀式を行う巡礼者の趣までがある。
風が凄いのである。外気浴。突然この儀式の中心に置かれ、それでも周りにはいつもどおりの東京が取り巻いている。
なぜ東京の上空において私は寝椅子に横たわり、風に吹かれて青空を見ているのか?
北欧では私の知りうる限りもっとも、内省が成り立つ。名実ともに「サウナ」が神聖化したアイコニックな施設だ。
この魅力に偽りはなく、そういう神聖な空間が突然出現している。この無駄の無さは一体なんなのだ?恐怖すら感じる。

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