2019.11.04 登録

  • サウナ歴 9年 5ヶ月
  • ホーム 宮前平源泉 湯けむりの庄
  • 好きなサウナ 他設備との総合判断 水風呂は深い方が良い
  • プロフィール サウナも温泉も好きです サ活に頼りすぎないライフスタイルを提案。
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ryonoji

2022.03.29

1回目の訪問

東上野 寿湯

[ 東京都 ]

上野で高い場所に登ると街の唸りが聞こえる。これは気のせいかも知れないのだが、上野は特に凄い。14時くらいの曇天に、遠くのパトカーのクラクションが、まるで小2の下校時に聞いたハトの鳴き声みたいに照り返しており、そしてそれは自分とは無関係なものとして、遠いどこかを通り過ぎていく。碁盤目構造の上野の町がそう聞こえさせているのかもしれない。
さて寿湯。
昭和27年に開業とのことで、館に趣がある!期待して入るととても清潔なエントランス。
いい意味で、古きと新しきが調和しており、客層もそのように見受けられた。上野ならではの外部と内部のミックスだ。
27年以前にも銭湯があったらしく井戸は引き継いでいる模様で往時の風情を想像しながら浴場へ。
狭いが気にならない銭湯はかなり熱い。嬉しい。「古い建築」の異様さもあり、露店へ連なる角にサウナが不意に現れ千と千尋の油屋へ続く路面商店街の如き。
露天。…目も眩む真昼である。しかしごった返している。うん?客層がわからない。
この時すでにすこし、何だろう、と違和感があった。
少なくとも雰囲気は上野北欧とは違う。地元の刺青やタトゥーが慎ましく背中を並べており、ローカル感ありながらマナーは悪くない。
手前に露天岩水風呂。良いね。露天風呂は館内より広い。
対面して整い椅子。奥には、塩サウナと、何と洞窟の岩水風呂がある!
暗い。
まるで京都の小さな神社みたいな風情である。このような奥行きがあるとは思わずテンションが上がった。
塩サウナに入る。暗く、じっとりとした空間で、昼から日々を飛ばす。飛んでいくノーマル。四角く切り取られたノーマルが想像の井戸を通ってふーっと視界から遠ざかっていく。
そして、三人組が入ってきた。
結論として彼らはゲイなのである。そして、寿湯はハッテン場としての側面があるのである。
彼らは、ニヤニヤとお互いを見つめ合い求愛をしている。私は壁に張り付いた染みのようだ。とうとうここまで己を滅却できたか。
一番太ったへずまりゅうに激似の奴が、特に積極的で、体にクリーム見たいなものを塗りながら相手の肩に塗るなどし、挑発している。
相手がタオルを取ると、そこに顔を近接させてニヤニヤしている。
私はいたたまれずに塩サウナを後にした。
ゲイは良いのである。しかし求愛することで人は熱を発する。その熱を特にサウナで共有したくはない。
残念だが彼らとルーティンが被り、水風呂にも来る。へずまが股間をブラブラと揺らす。
上を見るとダミーカメラ。店の苦悩がわかる。
この世にあまねく、「ダミーカメラ」は苦悩とジョークの象徴だ。これも上野。
ネクタイを締め曇天の下へ。
ま、いいか。

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7

ryonoji

2021.09.20

1回目の訪問

最悪ですね。
客のマナーが非常に悪い店でした。
水風呂に潜るなと書いてあるのに、頭から潜っている奴が「あまりに」多い。
実際、他の店と比べて無茶苦茶多いっすよ。二時間弱で、別の個体で七人くらいは見たかな?
潜水は禁止行為である旨大きく表示せよ。
他にも一つのツボ湯に三人で入っていたり、サウナのシートに複数人で座ったり、バカが多過ぎる。
というかなんで群れちゃうんだろう。
修学旅行生っぽいはしゃぎ方の彼ら、概ね何が悪いか分かってない空気感があったので、ここをコントロールしないのは店の怠慢もあると思う。
水が冷たければ良いというものではないと思います。
この店は現状のままでは、駄店として認定したいと思います。

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ryonoji

2020.08.27

1回目の訪問

60年代から今に至るまでシュールレアリズム漫画の金字塔である、つげ義春の「ねじ式」という漫画に、汽車の車窓から、木にかけられた風鈴を見つけその音を愛でるシーンがある。
幻想世界における実に奇妙なイメージであるが、サウナ浴場で風鈴の音を聴くことがあるとは、今日まで思ったことがなかった。
下町に根を張るこの縦長の施設は、下町らしい郷愁と幻想のあわいに存在する。
「サウナセンター」は施設こそ古いが、実に独創的な趣向が凝らされている。
古い受付にはとくさしけんごのアンビエントが流れ、vaporwave的な非現実感が漂う。
エレベーターで上下に伸びる館内はさながらボルヘス小説の建造物のようである。
浴場はシンプルながら各種アミニティが充実。
中型の湯船がひとつ。ジェットバスである。
サウナは95度程。水風呂は12度で「キンキン」だ。
趣向を凝らしたアートワークが光る。整い椅子のそばの窓には前述の風鈴が涼やかな音をたてている。すると温浴施設が出すうなりや水の音が異なったサウンドとして聴こえ始める。全体が音楽なのだ。
サウナはテレビが放映されておらず、焚き火が燃え続けている。そして丁寧に、スピーカーからは木の燃えるパチパチ音が流れており徹底した空間の創出に余念ない。
ここの見所は「ペンギンルーム」だろう。19度程に設定された青いコールドルームは水風呂の後の追い冷やしに最適だ。
奥の整い椅子には巨大な扇風機が備え付けてあり、いわゆる空気のガッシャンである。これが完璧に機能する。
常に湿潤である自己を巨大な風で吹き飛ばし薄暗からよろめきながら外に出ると、風鈴。
風鈴の音である。明るい室内。ここはどこ。サウナにおけるシュールレアリズム芸術とはこの瞬間のほかにないだろう。
サウナ飯チェックはカレーで統一しているが、完璧なカレーが出た。
燻製カレーの珍しい味わいに、おそらくヒレ、UFOのように太ったカツ、それも断面はポルトリガトの崖肌の如きパースの鮮明なカツが乗る。
サウナに通うといかにアイデアが現実(老朽化、経営難)を超克するかを学ぶ。
しかしここは超現実でも、はるか遠くシュールレアリズムである。類稀なる、浴場の奏でる音楽を聴きに、是非訪問していただきたい。

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ryonoji

2020.08.25

1回目の訪問

上野で燦々と太陽の焼ける夏である。
汗かけばサウナに行くしかない。行くほかないのである。
緑の木々は燃え、芸術は回転し、電車はレールを焦がし、飲食店の煙立ちのぼる上野の夏である。
突然、赤い棺桶。もしくは、キューブ。「北欧」という店名とは異なった外観と言えよう。それが上野駅前にいきなり存在している。
今般サウナブームの爆心地といえる。ここの魅力は様々な文献、映像作品により長年語り尽くされている。
その魅力に偽りがあるのか?無い。完璧だ。
サウナ、水風呂、外気浴。
内風呂、露天風呂。全てが、まるでレントゲンに映し出されたピラミッドの謎の小部屋のように、急に、しかも確たる現実味をもってそこに出現している。
整い椅子に至るまで、全ての配置が神聖なのである。
コロナの影響もあり入場制限があり来るのはスキモノがメインで誰もが儀礼を重んじ、慎ましい。
エジプトから飛び、ギリシャでもローマでも良いが、古代の神聖な儀式を行う巡礼者の趣までがある。
風が凄いのである。外気浴。突然この儀式の中心に置かれ、それでも周りにはいつもどおりの東京が取り巻いている。
なぜ東京の上空において私は寝椅子に横たわり、風に吹かれて青空を見ているのか?
北欧では私の知りうる限りもっとも、内省が成り立つ。名実ともに「サウナ」が神聖化したアイコニックな施設だ。
この魅力に偽りはなく、そういう神聖な空間が突然出現している。この無駄の無さは一体なんなのだ?恐怖すら感じる。

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ryonoji

2020.06.13

1回目の訪問

スカイスパYOKOHAMA

[ 神奈川県 ]

混迷を極める時世にたしかに仕事はガタガタになったがかねてよりシンプルな生活をしたいと思っていた私には自粛生活はむしろ安らぎの発見であった。
自粛中は妻とよく歩き、そしてよく喋った。
普段なら行かないようなところまで足を伸ばしとにかく歩く。歩ける。距離は問題ではない。時間も。では今まで何が阻害していた?心的な障壁だ。疲れているためできない、やらない、という習慣がブタ小屋のクサビのように深く心性に打ち込まれていた。
歩けるならどこまでも歩きたい。その先に何かあるのではないか。
そういう気持ちになっていた。何か犠牲にして大きなものを掴むよりも消し込まれていた脳のブランクを埋め、人生の解像度をあげたい気持ちだった。
コロナが落ち着いてきて、少しずつ遠出するようにもなり、妻とこの横浜に来てみた。
横浜では迷わなかった試しがなく、単純な町田出身の私は魔窟のこの街にどうもいつまでも慣れることができず、いつからかJRと地下鉄をむすぶ直線を疲れて通過するだけがこの横浜ということになった。
この日はいつもと同じ道を別の気持ちで辿っていた。妻と店で服を見たりした。水族館に行った疲れもあったが、ほど軽い心地よい疲れだった。
ふと街角で青いものが見えた。
何だろう。私は少し追いかけたいそぶりをした。妻が「どうしたの?」怪訝そうにしている。
「いや。なんでもない。」そごうのほうに歩いて行った。
いななきが聞こえた。雑踏は元どおりの人波を取り戻しており、マスクをして笑った目の人たちがざわめいており賑わいがある。
その人混みをかき分けていななきの聞こえた方を追った。
水色のたてがみの、青い馬だった。
今度は見えた。しかし一瞬だった。それが、街を悠々と曲がって消えた。私は追った。
角を走って曲がるともう青い馬はいなかった。しかしこう書いてあった。
「スカイビル14階 スカイスパ」
答えは決まっていた。馬の姿はもうなかったが、14階を目指した。
馬力である。スカイスパは馬力が凄い。サウナは確実に温度以上の力がありアウフグースは身の危険を感じる程。水風呂は、実に冷たく足が凍るよう。
この馬力は偽物には出せない。
サウナには大きな窓があり横浜の夜景が見下ろせる珍しいあしらい。
夜景を見ながら、ここ数ヶ月のことを考えていた。
街角を歩き巡った先に何があるのか。
全く何も無い場合もある。この人生が、消えゆく馬を追い歩き続けることとすれば、消えると分かっても、私はやはり追うしかない。
しかし全てが、手からすり抜けるものばかりではない。見つかるものもある。
今日だってそうじゃないか。
確信と共に、また15度の冷水に浸かった。

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ryonoji

2019.12.08

1回目の訪問

職場にほど近い大井町のおふろの王様。
KING OF BATH。
阪急の建屋が宮殿だとすれば、大井町の街並はさながら城下町か。
私は一人の風呂貴公子と化し、リニューアル後の店舗に赴いた。

職場に近いがさほど訪問回数は多くなく、リニューアル後訪れるのは初めて。
兼ねてより印象の良いおふろの王様大井町店だが、方々で評価の高さを目にし、
改めてどのような店なのか確かめたくなった。

エントランスはリニューアルされているが、マイナーチェンジという感じ。
狭い店内スペースをこれ以上アップデートするのは難しいか。

脱衣所では、アンビエントやスパミュージックではなく、クラシック音楽が流れている。
不勉強で、どういった作曲家の曲かは解りかねたが、いわゆるヒーリング効果を狙った曲調では無く
悲壮感すらある、奈落に転がり込むようなピアノの旋律である。
この曲を聴き、この店の高潔な格調を再確認すると共に、1つの予感として、あたかも自らという個性が、底無しの水風呂に沈んでいくかのような
めくるめくイメージが、泡と浮かび消えてゆく。

心して踏み込む肝心の浴場であるが、もとより素晴らしい店でもあり大変満足した。

特筆すべきはミストサウナ(漢方塩蒸し風呂)であろう。
ここまで暗かったろうか?
人の顔も判別しきれぬ程の暗がりに、薬草の芳香と湯気が充満している。
熱いーー。以前はここまで熱くなかった。
余計な世俗は形ばかりのヴィヒタがかけてありゴルフを放映しているドライサウナに預けるとして、
蒸し風呂の神聖な空間に身を委ねた。素晴らしい。
天井から差し込む一筋の光が、もみ塩を照らしている。
レンブラントの夜警のような明暗だ。
もみ塩の山が、縁取りも不明瞭に銀色に妖しく光り、そして「塩」という表示が、浮き上がって、立ち上がり、こちらに迫り襲いかかってくるではないか!

いや。それは幻想だ。
この空間に動きはない。

例外こそあれ、この静謐の異空間を、誰もが静かに楽しんでいる。
ここはまさに自分がミストサウナに求めるものが凝縮している感じだった。

そして、ここは不感の湯に中毒性がある。
アップデートし炭酸泉となった不感の湯に誰もが目を瞑り、思考を保留している。

次にどうするか、サウナに行くのか、露天の浴場に行くのか、ミストサウナで更に無心を追求するのか。
これはまるで人生ではないかー。
やはり大井町の懐は広い。片隅にこんなに素晴らしい店舗を抱えて、何事もないように存在している街並だ。
帰路、火照りを残して、大井町線に乗り込んだ。

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ryonoji

2019.11.26

1回目の訪問

本当に好きな、愛しのお店。
港北エリアのローカル温泉。

この新興区画であるエリアは空間が無為に広く、「null」なイメージの広がり。
古いパソコンゲームみたいな、茫漠たるCG空間のようなこのエリアに存在する、セーブポイント的オアシスがこのcoco。
いつ潰れても不思議ではないようなローカルビルの4階に入っている。
味わいなんてあったもんじゃない。港北エリアを知っている人にはわかる感覚、何も無いし、何でもある。
地方都市のような雰囲気かな。
常に、少しの安らぎがある人生。
港北エリアって、そういう感覚。
そんなエリアの人たちが、少しの安らぎを得にくる場所。
それからここは、スポーツジムのお客さんも利用できるようになっている。
客層は近所の若いファミリー、年寄、ジムの客。
平日も、意外と混むんですね。日曜の夜が良い感じ。
でも立地が悪く、ごった返してはいない。
設備としては凡庸だが、バランスが良いと思う。
掛け流しの内湯、バイブラバス、不感の湯、露天は炭酸泉、ミルキーバス、薬草湯、寝湯。
この薬草湯が、温度かなり高くて冬は最高!
ドライサウナと、ミストサウナ。
このミストサウナが僕にはとても重要。
人がいなくて、本当に素晴らしい環境。
足元にお湯が溜まっており、タイル張りのベンチが左右に。
音が響き、洞窟の趣。
定期的にお湯がオーバーフローして背中からチョロチョロ流れてくる。
この際に、本当に多幸感で飛びそうになるのです。
適度な湿度、温度、視覚、聴覚、全てが、慎ましくトリップする装置として機能する。
知られざる楽しみで、ミストサウナは無視している人が多い気がする。自分には全くわからない。
ドライサウナは温度低いが、最近思うのは、お肌弱い僕にはこんくらいで良いのかもとも。
これだけルーティンをカスタマイズできる環境であれば、サウナから出て熱い湯に入るとか、如何様にもなるなと。
不感の湯で調節したりミストサウナでチルしたり、トビ方はいくらでも無数にありうる。
そうそう。ここは、外気浴も水の音が聴けてかなりヘビーです。

館内の方は、利用したことないがかなりマッサージ系は充実。
ご飯も結構美味しい。何より混んでないのが最高!
ここで特筆すべきは漫画の数。漫画喫茶レベルの超気合の入った蔵書数。
休憩室も無茶苦茶良い。ハンモックは最高にリラックスできるし、最近、クッションベッドが大量に設置され、皆身体を沈没させてダメになっている。
この店に来れば確実に日々の嫌な事が彼方に過ぎ去る。
ささやかなセーブポイント。
こういうところがないと人生は苦しすぎる。

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ryonoji

2019.11.03

1回目の訪問

横浜天然温泉 SPA EAS

[ 神奈川県 ]

兼ねてより期待していたスパイアスをようやく訪問。
結論として、残念すぎる結末であった。
ここには、「行くべきではない。」

受付、かなり丁寧に館内の仕組みなど聞き館内を浴場へ一路。

浴場に入るとワクワクする造りであり、温泉がテーマパークである事を思い出させられる。

内湯、ジェットバス、水風呂か。
露天に出てみると、屋根が空を隠しており、気持ちの良い外気浴が出来るような雰囲気ではないが、横浜の市街地である事を考えれば仕方ない。
炭酸泉、露天風呂、不感の湯とミニマルながら隙のない布陣。

サウナは段々が屹立しているような印象で、最上部はかなり温度も高い。
水風呂は広く包容力があり、冷たく底も深い。

岩盤浴の一環としてロウリュウが実施されており、館内着を着て男女混成で円形のサウナで実施。
ロウリュウはかなり気合が入っており、口上含めエンタメとしても成立してる感じで、ぬるいものになるかと思いきやかなり火傷しそうなくらい熱い。
とても満足ながら、冷やす手段がない!
近くのコールドルームは、なんか全然涼しくなくて、微妙。
やはり急いで水風呂にもどるのがいいようだ。

という事でまた大浴場に戻り何周もしてたんだけども、何かおかしい。
内湯に入ると、くしゃみが出るのである。しかも制御できない爆音のくしゃみ。
ん??と思いつつぐるぐる回るが途中でこのスパとくしゃみの因果関係は明確なものと結論付けられた。
その後は目もいたくなってきて、何か逃げ場ない感じになってくる。
周りの人達もくしゃみしまくり。
おかしすぎるのでググるともう何年もこの状態の模様。

レジオネラ対策の塩素があまりにハードであることが原因と思われるが、何か異様な理由から、かような現状でスパを運営しているものと思われる。
通し営業が故、換水出来ないのか?
ともかく健康被害が疑われる状況である。
帰り道も目が痛いし、手とか物凄い塩素臭いの。

それ以外は完璧に近かったが、かなり気持ちの悪い要素を感じましたね。
健康面は大丈夫なのか。全員でくしゃみしまくってる風呂場なんて、おかしいでしょ?
残念ながら二度といかない。

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