ジェクサー・フィットネス&スパ大塚
スポーツジム - 東京都 豊島区 会員のみ
スポーツジム - 東京都 豊島区 会員のみ
自分に染み付いた他人の匂いが、重荷に思える時がある。
サウナに入ると五感、とりわけ嗅覚が鋭敏になるという人は多いが、そのせいだろうか。
俺は東京で一人暮らしをしている31歳の健康な独身男性である。当然朝帰りもするし、行きずりの関係を持つこともある。孤独な身体と魂を他人と慰め合うことを恥だとは思わない。
しかし通勤ラッシュを逆行しながら家路に向かっている時、いつまでも自分の身体から他人の匂いがすると、そこにいないはずの相手がまだそばにいるようで正直気疲れする。爽やかな1日を始めるような心持ちにならないのだ。
そんな時、家に帰る途中にあるジムのサウナで汗を流すと自分の身体から他人の匂いが消えてリセットできる。ようやく新しい朝が来る。
スポーツジムというのは、基本的に皆ポジティブな気持ちで通う場所なので、陽のパワーが満ちているからかもしれない。
働いているお兄ちゃんお姉ちゃんたちの可愛い笑顔にも癒される。
1セット目の汗で昨晩の情事を回顧。
2セット目の汗で体内に残った酒を絞り出す。
3セット目の汗で人間はどれほど深く睦み合ったところで所詮は孤独なのだという真理に帰着。
4セット目の汗で新しい自分に生まれ変わる。
こうして108の煩悩も、生きることの哀しみも、全て水風呂に溶かしてしまうのだ。
そうして今日も生きていくのだ。
この東京という街で。独りで。
元気な時はこの後ジムエリアに戻ってランニングなどしてもよい。
ロッカールームでパンツ一枚のままイオンウォーターを飲んでいると、聞いたことのある曲が流れていた。ああ、これは確かGLAYの「とまどい」(の、オルゴールアレンジ版)
サビのこのフレーズだけは覚えてる。
とまどい学んで汗を流して
いつも何かに傷つきながら
サウナにハマる人達は、みんな「いつも何かに傷つきながら」「汗を流して」いるのかもしれない。涙の代わりに、汗を。
帰りにブックオフ大塚店でGLAYのベスト盤とか買って行こうかな、と思った。
サウナとGLAYは相性がいい気がする。
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