地図からサウナが探せる！

大谷田温泉明神の湯

温浴施設 - 東京都足立区

タカちゃん

2020.11.19

11回目の訪問

サウナがあって良かった、今までで一番そう思ったかもしれない日だった。

仕事を辞めたくなった。仕事は介護職だ、最近いつも悩んでいる。何故、人は認知症になるのか。

何故、努力して働き、家庭を作り、子供を育て家族と幸せに過ごしていた人たちが家族の元を離れ、赤の他人と暮らさなければならないのか。

人並みの幸せを掴むためにはそれ相応の努力をしてきた筈だ。努力の結果が介護施設か…

俺の働く施設で過ごす日々はきっと退屈と孤独で少しずつ緩やかに締められるような日々だと思う。そうしながら、生きられる時間が、減っていく。

そんな人たちに俺ひとりがどんなに頑張っても、ハッキリ言って無意味に近い。何十人もの人の孤独を取り払うには、あまりに無力。

俺がここで働く意味はあるのか…心をすり減らすだけじゃないのか…

気力を振り絞り、サウナへ向う。いつものルーティーンを繰り返すうちに雑念は消え、己との対話が捗る。無心になる事もできたが、今日は悩みと向き合いたい。サ室の温かさはネガティブや恐怖とは無縁だ。

どうして…あんなつらい日々を送らせてしまうのか、国が悪いのか、世界が悪いのか…←人間は動物だ、動物の範囲を超えて幸せにすれば矛盾は必須。それこそ大昔なら認知症になったら捨てられてそのまま死んでいった筈だから、仕方がない。時が経てば倫理と科学が発展して解決する時がくるかもしれない。

俺はどうすればいいのか…←やれる事だけ全力でやる。できない事、できなかった事は考えない、反省はしても後悔は無意味。もし気になっても解決しないのだからいっそのこと目を逸らせ。

介護施設は絶対に必要だ。認知症の人の家族が介護に追われて人生を壊す必要はない。認知症のおじいちゃん、おばあちゃんが苦しんでるだけ、救われている家族もいるのだ。視点を広く持て。

そもそも俺の働く施設が少しアレなだけで、入居者が幸せに暮らしている施設だって山程ある筈だ。

…気持ちが少し楽になった。七回しもして疲れたけどそれだけの価値があった。