サウナしきじ
温浴施設 - 静岡県 静岡市
温浴施設 - 静岡県 静岡市
罪を犯した。前世で。
罪を犯した。
都内で目を覚ます。
昨夜の夢ははっきりと覚えている。
電波の届かない田舎町の公衆電話前で、10円玉がなくて困っている乃木坂46斎藤飛鳥に100円を貸す夢だった。
貸したのだからいつか返してもらわなければならない。
いつもどうりのくだらない毎日はここで終わりを告げた。
脳に直接語りかける、声。
しき、、し、、、しき、、じ、、しきじ、、、しきじ!!!
シキジヘイケ!!
僕の前世は罪人だった。
前世のことははっきりと覚えている。
まだ江戸がフィンランドの一部だった頃。
農作業を終えて、身体を清め、サウナに入った後、汗を流さずに水風呂に入ってしまった。
たった一度の過ちを村人に見つかり、罪に問われ、前世の僕は短い生涯を終えた。
その更に前世は今川義元だった。
知らんけど。多分絶対そうだった。
なんかしらんけど前世の僕を成仏させる千載一遇のチャンスが訪れた!
しきじへ向かう!
目の前には2つの扉
左はフィンランド 右は薬草。
まるでどこでもドアだ
いや、それとも〇✕クイズの破ける壁か
フィンランド
熱い
止まらぬ汗 会心の一撃を何度も食らわせてくる天才熱波師が無限に押し寄せてくるような汗の出方
滝へと向かう。汗を流し、息を飲む。
この水に浸かれば前世の罪は償われ、成仏が待っている。
なめらかだ
轟音の滝とは裏腹に水中は静かに菩薩の衣のように僕を包む
許してもらえるのか、、前世の僕を
しかし試練は続く
まだ薬草サウナが待ってい、、アッツイ!!
薬草さうなくっそあっつい!!
うっそうっそうっそ!!
SKCの爆風ロウリュ無限地獄みたい!!
某と同じように贖罪に訪れた元罪人たちが逃げるように走り去っていく
顔にタオルを巻いて耐える
乳首が痛い
皮膚がもう全部痛い
焼けるようだ、、溶けるようだ、、
思い出す 本能寺
僕の前前世。そう、僕は織田信長だった
知らんけど。多分絶対そうだった
信長である以上、逃げるような出方は出来ない
落ち着いて、威風堂々とサウナ室から出なければ
立ち上がる
熱い すごくいたい
ドアまでが遠く感じる
一歩一歩がつらい
扉を開け、ととのい顔の農民たちと目が合う
逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ
つらい 早く出たい
顔をあげ、大きく一歩外に出る
しんどいからサッと扉を閉める
許せ帰蝶
絹の水に包まれながら、見る大学生の汗流しカットマン。
あんまり、後世に尻を拭かせるんじゃないよ。
そう思いながら、命の湧き水を口に含んだ。
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