【閉店】共栄湯
銭湯 - 北海道 札幌市
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あけおめメールが来た。
あけましておめでとう、と言える相手がいるだけでとてもめでたい。年の初めがいつもより少し明るくなった気がする。寒いねと言える相手のいる温かさ。
そんな昼下がり、共栄湯にてしょうが湯が実施されていることを知る。元日のハレの日にふさわしい。ほくほくしながら、自転車をこぐ。そして、気づく。
財布がない。
実は昨年も共栄湯に行った際に同じことをしている。この1年で2回目だ。
来た道を戻る。
思い起こせば、私の人生はこんなことの繰り返しだ。昨年の12月には手袋を3つもなくした。いつまで同じことを繰り返し続けるつもりなんだ……今日は1月1日だっていうのに……
青空に暗い影が忍び寄ってくる。
――――――
靄のかかる共栄湯浴内。
蒸気が冷え切った体と心をあたためてくれる。体を軽く洗い、まずは大きなあつ湯に行こう。熱いふろと水風呂の交互浴は大事だ。サウナを味わうまでの大切な助走の時間。助走は長くとったほうがより遠くへ跳べるって聞いたって、歌っているのを聞いた。
交互浴を繰り返すたびに少しずつ少しずつ体がフラットへと調整されていく。
そして、しょうが湯。
バイブラのついた浴槽にしょうがの袋が浮かぶ。完全にジンジャエールだ。私は令和2年からジンジャエールになったのだ。
ジンジャエールだったら、財布を忘れたり、手袋をなくしたりしてもしょうがないね。ありゃ、お上手。こりゃあ、春から縁起がいいや。
――――――
サウナに入ると、テレビでは全力でたすきをつなぐ男たちが熱いドラマを繰り広げていた。見ているだけで汗が流れる。手に汗も握る。体のいたるところがびちゃびちゃだ。
サウナ→水風呂→サウナ→水風呂→サウナ→水風呂→大休憩
以前、Twitterで見かけたハードなサウナ入浴法を実践する。この入り方、体に悪いと思う。それくらいキマル。そんなこたぁどうでもいい。ぶっ飛ぶのだからしょうがない。あら、うまい。さすが私だ。このままでは帰りにジンジャーに初もうでしちゃいそうだ。
あれ、なんか俺、ウキウキしてね?これも共栄湯の力なんだろうなぁ、たぶん。
――――――
最後はしょうが湯でしめる。
令和2年元日。しょうがにまみれたおかげで、自分のミスがちょっとしたお茶目に思えてきた。
どうだろうか?しょうがの力で、昨年からため込んでいた私の臭みはちゃんと消えただろうか。それだけが心配だ。
ま、むずかしいことはさておき、今日は元日、お正月。四の五の言わずビールだビール!
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