加茂湯
銭湯 - 京都府 京都市
銭湯 - 京都府 京都市
長く続いた肉体労働の日々に私の身体はととのいを求めてバイクを駆る。職場から10分もかからないところにこの加茂湯はある。
その10分足らずの記憶は、どこにもなくなっていた。
駐輪スペースがあり、そこにバイクを停める。狭い。番台が間近く、430円を払うとすぐに脱衣場だ。
ーーーこの素晴らしい入浴速度!
ここで私は失われた記憶を取り戻すこととなる。加茂湯は京都に有りがちな一方通行の道に面している。GoogleMapのラグにより遠回り、ストレスを受けることとなった。
まさに想定したかのような店構え!これは期待が持てる。脱衣場と浴場の間に椅子があり、外気浴を匂わせる。
浴場は熱めの風呂と薬湯であり、ジャグジーやマッサージを楽しめる。限られた立地の中で無駄がなく、満足できる。そしてその奥にあるものに私は用があるのだ。
過酷な労働の日々であったがととのうためだ!いざ!
突如として私は視界を奪われることとなる。まさか疲労が眼にもくるとは。いや違うぞ、これは......。
ここまで長々と書いてきた私ではあるが、実のところサウナー歴は恐ろしく短い。まだまだ経験が浅く、スチームサウナの存在を認識できてはいなかったのだ。
まさか、これほどとは!サウナ内は一段のみの対面式であり、出窓にある砂時計のガラスに無駄を嫌う店側のこだわりが光る。
おお、引き算の美学よ!感動が砂時計を2回まわし、私は深き冷水に誘われた。
浴場から出てすぐにととのい椅子があるのも、きっとこだわりなのだろう。
大型の扇風機のそよ風が、心地よい。
蒸気のサウナと こだわりに
我ら人の子の 喜びはある
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