水口温泉つばきの湯
温浴施設 - 滋賀県 甲賀市
温浴施設 - 滋賀県 甲賀市
薄情な話ですけど、でも日本のサラリーマンは忙しすぎるんですよ。
毎日毎日遅くまで残業して、家に帰っても風呂入って寝るだけの生活じゃ、友達のことを思い出す暇もないですから。
(貫井徳郎「愚行録」創元推理文庫)
いろいろな土地に出張で訪れると、
ときおり知り合いだった人たちの育った街に足を踏み入れることがあります。
守山、水口は大学のゼミの友人たちが住んでいた街でした。
友人たちの通学範囲の東端は水口、西端は明石で、
改めて彼ら彼女らはここから通っていたのだなと思うわけで。
水口温泉つばきの湯さんでは、サウナに入っているあいだ、大学の友人たちのことを懐かしく思い出していました。
楽しい思い出でした。
でも、一方で、貫井徳郎の「愚行録」という小説も思い出したのです。
妻夫木聡、満島ひかりで映画化もされた「愚行録」ですが、
大学時代の見栄の張り合いやら、人間関係のこじれやらが惨劇を生むという話なのですね。
誰もが思いあたることでしょうが、
大学のときというのは世間も知らないわけで、
最も生意気になる時期ではないでしょうか。
私はそうでした。
サウナに入りながら、
意識的にも無意識でも、
人を傷つけたり、傷ついたりしたのだよな、と思ったわけで。
ゼミの滋賀の友人たちはいい人たちばかりでした。
もう直接会って謝ることはできないかもしれないけれど、
サウナの中で若気の至りを人知れず謝りました。
サウナでも過去のあやまちは流せませんでしたが。
男
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