サウナを信じるな
(ドラマ「サ道」より)

グランドサウナ心斎橋の高温サウナで、
昨日放送された「サ道2023SP」のことを、ひたすら考えていました。
いや、非常によくできていましたよね。

映画監督にしてスクリプトドクターの三宅隆太監督の本だったと思うのですが、
優れた脚本には、登場人物が自分の殻を破る瞬間が描かれている、というようなことが書いてあった気がします。

今までのドラマ「サ道」でも優れた回には、その要素があります。
それが特に出ているのは、第10話の荒川良々の回です。
あの回も、自身の弱さに向き合って、薄皮一枚くらい成長する内容でした。

今回のSPは、ナカちゃんさん、偶然さん、蒸し男君がそれぞれ悩みを抱えていて、己と向き合うことになります。
こういうので凡百の脚本、演出だと「サウナに入ったら全て解決」になるのですが、
本作はそうではありません。
特に蒸し男君の結末がそうなのですが、
現実の苦さを踏まえた上で、一段成長できた、としているのですね。

そして、ある種の解決をみたときに、三者三様にととのうわけです。
つまり、本作では、「ととのう=ある種の殻を破った瞬間」としているように思えます。(ちなみに前半の湖ではととのっていませんでした)

ラストシーンもそのことを踏まえると興味深いのです。
北欧の前での三人の別れとなるのですが、
身をもって現実と向き合った蒸し男君はサウナに目をくれずすぐに外に歩いていきます。
悩みごとが自身ではなく娘(他者)のことだった偶然さんは北欧に戻ります。 
苦い経験をしたナカちゃんさんは火のついていないサウナカーで出発しています。
ここに三人の現実の向き合い方が出ているような気がします。
サウナを信じていないのは蒸し男君だけです。

…翻って私だなぁ。
私はサウナを信じています。
まぁ、それって現実逃避なのかもしれませんけどね。

♪とーくべつでしょ♪

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大阪行くとインデアンか自由軒、東京行くと南海かエチオピア食いたくなります。

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