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2022.07.03

1回目の訪問

朝のオリエンタル1は人こそ多いものの、そこまで混雑しているようには感じない。
観察していると一人当たりの滞在時間が短く回転率が良いからのようだ。体感半数以上がサウナに入らず、風呂から上がってそのまま出て行く。
恐らくサウナ目的ではなく、純粋にカプセルホテルとしての利用者が朝風呂に入りに来た、そんな印象。

だらしない体のオッサン達が全ての洗い場を埋め尽くし、無言で体を洗っている光景は圧巻である。
土地柄もあり江戸の大衆浴場はこんな風景だったのだろう、と妄想を膨らませる。

決してサウナありきではなく、日常の一部として風呂自体を楽しみに来ている、そんな空気が漂う。
もちろんほぼ全員がソロで入ってくるし、他人の目なんて当然気にしない。洗い場のオッサンは歯ブラシで全力舌磨きをして大音量でえづいてるし、ハイボルテージにセッティングされたサウナ室から飛び出した真っ赤に茹で上がったオッサンはつけ麺の焼き石よろしく湯気を上げながら水風呂に飛び込み、アーだのウーだの爆音で鳴きながら法悦に浸っている。椅子で休んでいるオッサンは足を放り出しほぼ溶けている。

このある意味カオスとも思える環境だが、決して他人との交流はなく、無言。そこに一種のストイックさというか無骨さを感じる。
年齢層は高い。オッサンかジジイとタグ付けされる年齢の御仁しかいない。
そんな熟練者達が黙々と、しかし嬉々として各々のスタイルで絶頂を模索している。
控えめに言っても最高の施設である。
黒光りするビール腹の角刈りオッサンがこんなにも似合うサウナはあるだろうか。
無性にオリエンタル1へ親近感を感じるのは、そんな私もバッチリ風景の一片を担える腹がみっともなく飛び出したオッサンだから、なのだろう。

最近、プレジデントやオリエンタル3などの御徒町の老舗サウナが老朽化に抗えず立て続けに閉店している。オリエンタル1も恐らく、そう遠くないだろう。
サウナ室の天井はそろそろ落ちてきそうなほど垂れ下がっており、天井の機械は剥がれサウナタイマーは故障中。細かな修繕必要箇所を挙げればキリがない。
それでも、私を含めた疲労困憊の汚ねぇオッサン達の最後の楽園として、何とか部分改修などでごまかしつつ、末永く営業してほしい、そう願って止まない。

  • サウナ温度 108℃
  • 水風呂温度 17.6℃
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