ウラジオストクでバーニャ体験 – banyamore 編
サウナイキタイ アドベントカレンダー 19日目の記事です。
こんにちは、サウナー歴2年目の @bakunyo といいます。普段はフリーランスでWebエンジニアとして働いています。今年の7月にウラジオストクでバーニャ体験をしてきた時の話を書きたいと思います。
きっかけ
ウラジオストクは2017年夏にビザ取得が簡易化されて以降、観光地としてじわじわと人気が高まっているようです。昨年、すでに観光してきた飲み友人(うち数名サウナメイト)の間でもとても評判がよく、避暑にも良さそうということで今年7月に行くことになりました。
サウナーの皆さんは共感してくれる方も多いと思いますが、どこかへ旅行するときは事前に現地のサウナ事情を調べます。ウラジオストクについて調べていたら、サウナイキタイの以下の記事に出会いました。
日本から3時間のバーニャ天国! ウラジオストク「オルガさんのバーニャ」で、 凍った水風呂にダイブするまでの記録!
めっちゃ楽しそうな様子と、普段では味わえない体験があることを知り、これはイキタイ!と思いました。
計画
記事で紹介されている「オルガさんののバーニャ」では現地ガイドさんが付いてて非常に羨ましかったのですが、今回は観光客向けに気軽にバーニャ提供してくれる施設を探してみました。サウナ自体は選択肢がいくつかあったのですが、バーニャがあってオンライン予約できる以下の施設が見つかりました。
サイト内は英語表記もあるし大丈夫だろうってことで、一緒に行くサウナメイトと相談して予約することにしました。予約フォームは予約者の基本情報(氏名や電話番号)、予約日時、バーニャ小屋のサイズ(スモール or ビッグ)を指定します。サイトは一部ロシア語のまま残っていましたが、Google翻訳で変換しながらなんとか完了まで辿りつけました。
予約完了
完了メッセージの翻訳
出発まで日が迫っていたこともあり、予約は埋まっていて選択肢はほぼありませんでした。予約は旅行3日目の朝5時〜7時、バーニャ小屋の大きさはビッグ(最大8名)となりました。旅行が近づいて気持ちが高まっていたのでしょう。絶対に「バーニャイキタイ」という想いでした。
出発
ウラジオストクは成田から2時間半、寝る暇も無くあっという間に到着します。鷲の巣展望台に行ったりグム百貨店に行ったり、ガイドブックを辿るように観光をしていました。
旅行中の移動は向こうの Uber 的な存在である Gett というアプリを使っていました。現地の人は英語が話せる人があまり多くないので、事前に目的地を指定し、決済まで完了できるタクシー配車アプリは重宝します。
Gett – App Store
Gett – Google Play
で、いよいよバーニャ当日。
旅行3日目で疲れもありながら、何とかバーニャ体験だけは外せないと強い気持ちで、朝4時に起きました。バーニャに行くのは4人でしたが、ホテルの位置的に3人が同じタクシーで行くことになりました。Gett の位置指定でタクシーを呼び、いよいよ向かいます。ルートはこんな感じでした。
Gett では Google Map 上で位置指定できるのですが、目的地の banyamore が Map 上に表示されず、運転手さんもそのあたりの土地事情に詳しくなかったため苦戦しました。途中で止まって banyamore のサイトを見せたりしながら、何とか説明しました。Gettの意味w
ラストの海岸沿いは舗装されてない道をガタガタ走りながら、なんやかんやで到着しました。運転手の ALEKSANDR さん、スパシーバ!
到着
タクシーを降りると、banyamore のサイトで見た小屋がいくつか並んでいます。近づいていくと、管理人らしきおじさんが出てきました。英語は話せないようだったので自分の名前と予約完了のスクショを見せると、おじさんは何やら不思議そうな顔をしています。
「ちょっと確認してくるわー」的なことを言って、管理小屋に戻っていくおじさん。何を言っているかわからなくても、雰囲気で伝わるものですね。
おじさんが小屋から戻ってくると、予約一覧が管理されている紙を手に持っていました。「ネット予約あるのに、そこは紙なのか!」と思いましたが、そんなことよりめちゃくちゃ嫌な予感がします。
そう、 予約が取れていなかった のです。
紙には名前と予約時間が手書きで記入されているシンプルな表があり、たしかにそこに自分の名前はありませんでした。。。。。
そこからは、こっちは予約完了のスクショを掲げ、あっちは紙の管理表を掲げ、ひたすら押し問答です。
といっても、お互い言葉が通じないので、Google翻訳アプリ(音声)を経由して日本語とロシア語を変換し画面を見せ合う、をひたすら繰り返す感じです。Google翻訳は本当に素晴らしいサービスなのですが、ちょいちょいおじさんの話すロシア語がうまく認識されず、その度におじさんのイライラは高まっていきました。僕らも、事前に予約して、当日も朝4時起きしてタクシーで何とか辿り着いて、しかもここで野放しにされたらピンポイントでタクシーを呼べるか自信がない。
折れるわけにはいかない。
お互いの主張を繰り返すうち、ついにおじさんは愛想を尽かし、「やってられん」的な雰囲気の言葉を吐き捨てて小屋に帰ってしまいました。先ほどまでの騒がしい押し問答から一転、あたりは静まりかえり、海岸に立ち尽くすサウナメイト・・・
。。。。。
。。。。。
。。。。。
「やばいよやばいよ」
「ここ、タクシー呼べるのかな?」
「とりあえず残りの1人が来るのを待つか」
などと話しているうちに、なんとおじさんが再び小屋から出て、準備らしき動きを始めました。ある程度仕事を終えると僕らのところにやってきて、「こっちに来い」的なことを言いました。涙が出そうでした。おじさん、、、ありがとう。ありがとう。
いよいよバーニャ体験
バーニャに入るまでの思い出が強すぎて長くなってしまいましたが、ここからは普通に(?)バーニャ体験談です。残り1人のサウナメイトも、バーニャ開始後にほどなくして合流しました(ちょっとずるいと思ってしまった)。予約したバーニャ小屋の中はざっくり「サウナ」「シャワー」「休憩室」に分かれていました。
外に出て歩いてすぐのところに海に降りられる階段があり、水風呂の代わりとして使えます。
バーニャの流ればこんな感じです。
- ヴェーニク(白樺の枝葉の束)をぬるま湯に浸す
- サウナハットをかぶってサウナに入る
- ヴェーニクで全身を叩き血行を良くする(ウィスキングという)
- サウナを愉しむ
- 水風呂(海)に入って身体を冷ます
- 適度に休みながらこれを繰り返す
バーニャ入室以降のおじさんは、というか最初からだったのだと思いますが、めちゃくちゃ良い人でした。言葉が伝わらないながらもジェスチャーを交えて全部のやり方を教えてくれたし、途中で飲み物の注文も聞きにきてくれました。
飲み物はビールを頼んだら、 Kozel という銘柄の瓶ビールが出てきました。栓抜きが見当たらなかったので、外に出て手持ちの小道具で無理やり開けようとしていたら、おじさんが叫びながら全力でこっちに走ってきました。また何かキレさせたのかと思ってめっちゃ怖かったですが、普通に手で回して開ける方式の瓶でした。
無事に飲めたビール
ウィスキングは、叩くといっても全然痛くはなく、さらさら触れているような感触です。
見た目的には、お祓いされているような雰囲気です。
今回は自分達でお互いに、または自分自身にやっていましたが、いつかチャンスがあればプロの人にやってもらいたいです。
水風呂(海)は、なんといっても開放感が最高でした。
温度は測ってないですが、体感的には17度前後くらいだったと思います。
7月だったので標準的な水風呂感覚でしたが、冬に行ったらちょっとキビしいかもしれません。
予約した2時間はあっという間でしたが、十分楽しめました。
帰りには、おじさんがタクシーも手配してくれて、本当に感謝しかないです。
少しでも恩返しができたらと思うので、もしウラジオストクに行く人がいたら、是非 banyamore でバーニャ体験してみてください!
さいごに
この記事を書いていて気がついたのですが、今年の秋にミドルサイズのバーニャが banyamore に新設されたようです。公式インスタグラムを見ると、10月半ば頃に建てている途中の写真があがっています。これまではスモールで足りなければいきなりビッグだったので、ミドルサイズができてより行きやすくなりますね!
最後に、一緒に行ったサウナメイトの分も含めてバーニャに行った時の tweet を貼っておきます。お読みいただきありがとうございました。
今年も残りわずかとなりましたが、皆さま良いハッピーサウナライフを!
バーニャ行ってきた pic.twitter.com/m2MIn3v9oh
— やがてばくにょになる (@bakunyo) July 16, 2018
そういえば世界一広い水風呂入ってきた
サウナーとしての世界が広がった感 pic.twitter.com/phKrzWfrpi— どしゅん (@dosyuun) July 18, 2018
記事を書いた人
フリーランスのソフトウェアエンジニア。普段は Rails / React / TypeScript あたりを書いてます。お仕事の話あれば気軽に連絡ください。 https://xn--0st94o12a.jp最新巻.jp 運営中。
2019しらかばスポーツウラジオ旅の参考にさせていただきました!