おいでよ、TOHOKU SAUNA FES!
サウナイキタイ アドベントカレンダー 7日目の記事です。
皆さん、はじめまして!東北在住のブタゴリと申します。
11月10日、11日に宮城県の丸森町で開催されたTOHOKU SAUNA FES 2018があまりにも素晴らしかったのでこの場をお借りし、私個人のゴールドエクスペリエンス(黄金体験)をお伝えしたいと思います。どうぞよろしく!
今回の舞台は宮城県伊具郡丸森町にある不動尊キャンプ場。その敷地内に貸切プライベートサウナ MARUMORI-SAUNAがあり、グランドオープンの日でもあった。なんてドラマチック!
今回私はトウホグサウナ委員会(東北に住むサウナ好きのユルい集団)の一員として運営補助の任務を授かった。自分自身もサウナを満喫しつつ、当イベントの力になるぞ~!という断固たる決意をメラメラと燃やし不動尊キャンプ場へ到着すると…
紅葉めちゃくちゃ綺麗~~~~~!!
前の日に降っていた雨も見事に止み、光がどんどん差し込んでくる!この時点で今日は素晴らしい日になるな、と確信。最高の幕開けとなった。さて、TOHOKU SAUNA 『FES』と銘打った今回のイベント、その気になるラインナップはこちら。
メインのMARUMORI-SAUNA
フィンランドから直輸入されたHARVIAの立派なストーブはセルフロウリュOK。めちゃくちゃ心地よい汗が出るので大好き。プライベート利用の際は寝っ転がる事だって出来る。
気仙沼の民宿 唐桑御殿つなかんから遥々やってきたサウナトースター
日本サウナ祭りでも大人気だったこのサウナ。熱の上がり方が凄く、馬力が違うなぁ、と唸っちゃう。背にある大きな窓から見える川と紅葉がとにかく凄い。京都 源光庵にある”悟りの窓”を思い出し感動した。橋の上に配置するという妙案のお陰で、サウナを出てから5秒で合体が出来るのだ(水風呂と)
SAVOTTA4人用テントサウナ
コンパクトなだけあって温度の上がりも良い。暗くて狭めなので内省的にもなれる素敵なテントサウナ。
SAVOTTA 6人用テントサウナ
天窓がついているから明るくて開放感があるテントサウナ。室内も広々としており、快適。私はここで火をくべっていたので一番思い入れがあるかわいいヤツ。
水風呂(川)
どこを切り取っても画になるな~。この日の水温は上流で10度、下流で13度。冷たいけれど水質が柔らかいから心地良く浸かっていられる。汗流しをせず、ダイレクトにドボンとするの気持ちいい~
水風呂(ミニプール)
フレッシュな香りが弾ける最高の水風呂。プレーンのミニプールがもう1機あるから小さいお子様連れにも安心。
と、いった具合にサウナ4機、でけぇ水風呂(川)1つ、ミニプール2つと最高の組み合わせが揃った。気候、水温、全てのコンディション文句なし。そんなこんなで時刻は13時。満を持してTOHOKU SAUNA FES 2018が開幕した。今回のフェスのために東京から夜行バスに乗りやってきた学生さんや、サウナ初体験の方など、バラエティに富んだ面々がサウナを楽しんでいた。
川があり、水流の音が心地よい。風が紅く染まった落ち葉と共に通り抜けていく。体験した事は無いけれど、これ4DXじゃん、って思った。不動尊キャンプ場は、とても良い場所。その空間にサウナがドーン!と加わった。“最高”以外の言葉がなかなか見つからない。サウナ歴なんて関係ない。皆が皆、とても良い笑顔で楽しんでいた。ちょっとした魔法にかかっていたと今でも本気で思っている。
特に忘れられない出来事が一つ。優しく蔓延していたその魔法に拍車をかけた人がいた。横浜から今回のフェスのために駆けつけてくれたUさんだ。Uさんは、サウナ好きが高じてアマチュアの熱波師として活動をしているイカす人。当日もあちこちで蒸気を起こし、タオルを巧みに操り、風を送り続けていたらしい。テントサウナの薪に火をくべる事に熱中していた私は、日がすっかりと暮れた初日の最後にUさんの熱波にありつける事となった。
場所はメインのサウナ室。熱されたストーンにじっくりとアロマ水をかけ、蒸気をサウナ室いっぱいに拡散してくれる。タオル遣いが抜群で、動きに魅せられる。一人ひとりに送る熱波も慈愛に溢れ、身体の面全てを包み込んでくれる。途中、盛り上がりを感じてか続々と人が集まってくるのだが、Uさんは嫌な顔など一切せず、全員を笑顔で迎え入れていた。皆、目を輝かせUさんの一挙手一投足に釘付けだった。
ある方がたまらず尋ねた。
「その技はどこで覚えたんですか?!」
私はUさんが横浜のスカイスパに毎日のように通っている事を知っていたので、そこで鍛錬を積んだんだよと勝手に心の中でつぶやいた。その刹那
Uさん「youtubeです」
満員御礼のサウナ室に笑い声が乱れ飛んだ。間も完璧だった。あの瞬間、室内の温度は絶対上がっていたはず。サウナがめっちゃくちゃ好きなんだな、と心から思った。光る汗、チャーミングな笑顔。超恰好良かった。戦隊ヒーローに向ける眼差しで、熱波師に憧れる子どもが現れるのもそう遠くなさそうだな、と本気で思わせてくれた。私たちはUさんに夢中だった。
すっかりと心と身体が満たされ、お腹はペコペコ。宿泊するコテージに戻り、バーベキューを始めた。良いサウナ体験の後に食べる美味しいお肉とお酒。堪らないね。サウナだけでなく、各々の趣味の話で盛り上がる。堪らないね。そんなこんなでワイワイしていたら、別のコテージに宿泊しているフェスの参加者たちがゾロゾロと集まりだした。
気が付くと、Uさんを囲み取材するかの如く輪が出来ていた。Uさんへの興味の炎はまだまだ燃えていた。というか強くなっていた。たくさんの人がUさんと共に記念写真を撮っていた。すげえぜUさん。本当にマジもんのヒーローじゃん。主催したMARUMORI-SAUNAの方々を除けば、この日のMVPは完全にUさんだった。私は感謝の気持ちでいっぱいだった。今日は本当に良い日だったな、心の中で何度も何度も唱えているうちに夜は更けていった。
フェスの二日目、私は5時前に目が覚めたのだが何人かはすでにテントサウナの火起こしをしていたり、散歩していたりと動き出していた。私たちはジジイであり、キッズでもあった。雑魚寝をしたコテージを片付け、我々はそれぞれの持ち場へ。
今回のイベントでテントサウナに初めて触れたが、薪に火をくべり、コンディションを整えていく過程で、どんどん愛着が湧き出てくる事に気付いた。様々な好条件が重なり、室内が明らかに跳ねた時なんかは胸がキュンキュンしてしまう。その場に人が入り、気持ち良さそうにしてくれると本当に嬉しくなる。テントサウナにはこういった喜びもあるのかと知る事が出来た。
二日目の参加者は宿泊者だけ、という事もあり、初日に比べると人もまばら。それぞれが、それぞれの思い出を噛みしめるようにゆったりとサウナを楽しんでいた。私も〆のサウナと向き合っている最中、昨晩のバーベキューに混ざってくれた人たちが入ってきてくれた。
前日の出来事だとか、それぞれの仕事の事。現在自宅を建築中だが、サウナも併せて作っちゃいたくなったという告白や、仙台のおススメサウナなど、とても楽しく話す事が出来た。私たちは完全に打ち解けていた。今度どこかのサウナでたまたま遭遇したら、絶対に声をかけるぞ!と当時は思っていた。
けれど、今ではその人の顔もよく思い出せない。きっと向こうだってそうだと思う。でも、何かのきっかけで再会し、お互いが思い出せばあの時のようにグッと距離を縮め、また楽しく話が出来ると信じている。お互い汗を流し、確かに感動を共有したのだから。願わくば、その場が第2回TOHOKU SAUNA FESでありますように。
と、いう訳でMARUMORI-SAUNAではまた来秋にサウナフェスの開催を計画しているそうです。四季折々の変化が楽しめるこの場所で、コンスタントにプチイベントも行っていくそう。冬は雪上ダイブ、出来ちゃうよ。首都圏からも、高速を使えば4時間程度で辿り着く。とっても遠そうに思えるけれど、意外とそうでもない。この地だからこその感動がきっと見つかる。そんな素敵な場所です。美味しいものを食べた時に好きな人を思い浮かべるように、このフェスを通じて私は多くの人の顔を思い浮かべた。だから、最後に声を大にして叫ばせてもらう
おいでよ、トウホグ!
おいでよ、MARUMORI-SAUNA!
おいでよ、TOHOKU SAUNA FES!