錦湯
銭湯 - 東京都 品川区
銭湯 - 東京都 品川区
3月末で閉店してしまうというから侘しい感じかと思いきや、そうは思えないほど浴場はピカピカで、さらさらと軽やかで心もふんわり浮かんでしまうようないいお湯で。年季が入って渋いとはいえがっつりいい汗かけるザ銭湯なサウナも味わい深くて。老若問わずお客さんも結構いて。元気ありまくりそうなパンチの効いた風格のご主人。銭湯は生き物だ。それぞれの事情も生き様もある。長年本当にお疲れ様でしたと申し上げたい。
西新宿で仕事を早めに切り上げられて、油断すると家の方に向かいがちな今日この頃。元気と余裕があるとここぞとばかりに銭湯にサウナにと出かけてたのに。そうだ。逆だってあるんだ。まず出かけてこそ生まれる元気と余裕。近くはなくても悔いの残らない行動をしようとやってきたのは旗の台。前からずっと行こうと思ってた。なんて閉業間近になって言う自分をどうかと思うけど、そんなことどうでもいい。ただ行けばいい。駅から10分ほど。大きな通りからくいっと曲がった目の前に、なんて味のある看板だ。そしてこの面構え。味わいしかない。そびえる煙突。扉の中に靴箱と余分なもののない整然としたロビー。ギラつきすら感じるご主人。サウナの人にはタオル二種とサウナキー。靴箱の鍵は預けない。脱衣所もゆったり。夜で暗くて見えなかったけど、縁側と小庭があるのかな。灰皿のとこでタバコ吸うやんちゃそうなにいちゃんも。
浴場は明るくてピカピカ。高い天井のペンキは多少剥げてはいても、見る限りは元気な銭湯。壁絵などの装飾はないけど味気なくはない。お風呂は左から深いの、座り湯ジェット、浅めバイブラで、ガリウム石温浴泉。薪沸かしなのかな。とにかくお湯がパウダーなんじゃないかと思うサラサラ感で、浸かってたら途中で水圧すら感じないような、負担感のない不思議な感覚になった。体感は42度くらい。
#サウナ
床板のぼろっと感や灼けた壁板の銭湯サウナらしいたまらない感じ。でも座面に敷かれたサウナマットは新しくて綺麗。手前に二人がけ、逆側に四人がけそれぞれ一段。遠赤外線ストーブが頑張る音がする。TVはなくて、BGMはがっつりJ-POP。今回は浜崎あゆみとかマッチのスニーカーブルースとか。満席のときもあった。90度表示。
#水風呂
ギリ二人入れなくもない小さな水風呂。水も温度もやさしい。水温計はシングルさしてたけど体感20度。蛇口を覆うような金属のカバーが珍しい。
#休憩スペース
カランのとこでひたすらぼーっ。結局これが好きなんだよ。
初めてきたくせに名残惜しくて長くぼーっとして、またお風呂して。出て振り返り、心の中で深く礼。
来るとき気になった定食屋さんでカキフライ。うまい、うますぎる。そうか。冬、終わったんだな。
男
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