ろくにいさん

2022.05.31

73回目の訪問

昨年の9月に閉店のお知らせを聞いた時はまだまだ先のことだろうと思っていたがあっという間にその時が来てしまった。
いつものように喜多の湯へ向かうと土日並に駐車場が混んでいる。一瞬今日何曜日だっけ?と混乱してしまったが火曜日。喜多の湯との別れを惜しむ人が沢山いるんだろう。そんな事を思いながら入店した。最終日だからって特別何か変わったということはない。いつもの喜多の湯の姿があった。ただやはり券売機の空白が目立ち、食事処はやっておらず店内の掲示物が剥がされているのを見ると閉店を感じざるを得ない。
浴場に入ると沢山の人で賑わっていた。皆分かれを惜しんでいるかのようだった。そんな自分もその中の1人。いつものように淡々とサウナ水風呂外気浴。この間特別感傷に浸ることもなかった。自分にとって喜多の湯は変わらない日常の一部分だ。そうしていると
ブォン
という音とともにサウナの温度が下がり始めた。
その時にああ終わりなんだという実感が湧いてきた。徐々に温度の下がっていくサウナ室に1分でも1秒でも長くいたい。急になんだか寂しくなってしまったた。ああ日常の1つが終わるんだと。

帰りに若い子達に声をかけられた。写真お願いできますか?喜多の湯の看板を背に写真を撮った。
ありがとうございます。覚えていますか?と言われ?となったが以前喜多の湯でちょっと一緒になった若い子だった。聞けばサウナにはまったきっかけは喜多の湯だと。わざわざ閉館にあわせて帰省してきたらしい。

閉館は寂しいですね。

そうだね。寂しいね。それしか言葉がでなかった。

また会えるといいですね。そんなやり取りをして喜多の湯を後にした。

今までありがとう喜多の湯。

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