地図からサウナが探せる！

湯～モアリゾート太山寺温泉なでしこの湯

温浴施設 - 兵庫県神戸市

サウナハゲ

2022.04.13

13回目の訪問

なでしこの湯にはオートロウリュがある。これが結構な気分屋で、たまに身悶えする程の熱を吐き出してくれるのだが、残念ながら今回も不発。今日も今日とて少し息苦しくなるかならないかの絶妙な熱波しか送ってくれなかった。

私の前ではすっかり優秀な子になってしまったオートロウリュに一抹の寂しさを感じつつ、水風呂にドップリと浸かって放心する。

（あれ…？このタイミングで…整いが…くるのか…？）

頭頂部と爪先をつっかえにして体を半分浮かせ、天井から落ちてくる源泉を眺めていると、全身に倦怠感のようなものがあることに気付く。

まれに大きな整いが来る前兆を感じ取ることがあるのでそれかと思ったのだが、どうもタイミングがおかしい。

どれほど水風呂に浸かっていたのかが気になり、左手首に巻いた時計に目を移す。

（水風呂に入ってから…1時間…嘘やん…呼吸も浅くなってるし…脈も遅いな…これ低体温症やわ…水風呂きもちい…）

体を軽く揺らす様に動かしてみると、全身に金属を流し込まれたかの様な重さを感じる。そして軽い目眩。どうやら軽度の低体温症のようだ。

（これも整ったみたいで…気持ちええんやけどな…よぉい…しょっと…）

手足に痺れがないか、力が入るかを確認した後、手を床に付き、体を水に浮かしながらゆっくりと丸め、足裏を水底へと運ぶ。
近くのポールを掴み、軽く屈伸。体に他の異常が起きていないかを確認し、一息入れる。

しばらくその状態を維持しても問題ない様なので、転倒しないよう身をかがめながら水風呂から上がり、近くの椅子に腰掛ける。

（今温泉に入って…体を温めたら…たまらんやろうなぁ…いや…まだや…我慢や…我慢…）

ふらつき、転倒し、石床に頭を打ちつけて病院送りとなった人を何度も見てきたのだ。同じ轍を踏むわけにはいかない。

念のため1分程休憩した後、普段の倍以上の時間を掛け、忍び寄って行くかのように温泉へと向かう。ポールをしっかりと掴みながらゆっくりと体を湯に浸けて、ようやく緊張から解放される。それと同時に手足の先から熱が入ってきた。

この時の快感は、サウナでの整いに勝るとも劣らないのだが、推奨はできない。なんせ本当に危ないのだ。

久しぶりにヒヤリとしたサ活となってしまった。今後こうならないように気をつけたい…が、今年中にもう1回はやらかす気がする。せいぜい転ばないようにだけはしたいものだ。