宝湯
銭湯 - 京都府 京都市
銭湯 - 京都府 京都市
【夏の元気なご挨拶21〜2023年】
こんにちは、陳瞬春です。
今回は「人間洗濯」の歴史について書いてみたいと思います。
今をさかのぼること53年前の1970年、大阪万博で三洋電機(現パナソニック)製の人間洗濯機の展示がありました。来場者は、当時の最先端の技術に驚いていたそうです。その製品の名前は「ウルトラソニックバス」と言ったそうです。当時の宇宙への憧れから宇宙船のような丸みを帯びた船型が人気だったようです。
その後、関西の銭湯を中心に「人間洗濯器」の釜が導入されていきます。京都・藤森の老舗銭湯の宝湯さんも、42年前の1981年、「人間洗濯器」を導入したとのことです。当時は他にも十数施設に導入されていたようですが、近年は銭湯の閉店も相次ぎ、現在京都にある「人間洗濯器」は宝湯さんのみとなりました。
というわけで、宝湯さんの「人間洗濯器」に久しぶりに入ってみました。浴室にある7つの浴槽の中に丸い浴槽があり、よくよく見ると浴槽内が渦を巻いています。さらにプクプクと気泡が見えます。まさにこれが「人間洗濯器」であります。渦をずっと見ていると目が回ってしまいます。しかし入ってみるとどうでしょう。ちょうどいい塩梅です。洗剤が入っているとか、ブラシで擦られるとかもありません。また中に入っている人が渦に巻き込まれて高速回転するわけでもありません。安心してください。ちょうど大人2人が入れるサイズになるかなと思います。
「人間洗濯器」に軽く入って、そこからスチームサウナに入り、水風呂につかるというのを1セットするとリフレッシュした感じになると思います。水風呂もやっぱり京都らしい水風呂でした。
やはり使う人が心地よく入れるのが良いので、2023年の現在でも愛されているのはそこに理由があるように思います。もちろん、宝湯の魅力はそれだけにとどまらず、古代ローマ風の外観や浴室、浴槽の遊び心なども魅力的なところになります。もちろん、番台のおばあちゃんの雰囲気も好きなんですけどね。「人間洗濯」の今はこちらで楽しんで頂けるとよいかなと思います。
さて、2025年の大阪万博でも「人間洗濯機」が登場するようです。未来型人間洗濯機は、背中の脈拍からストレスの度合いを読み取り、個人に合わせた映像・香り・温度をAI(人工知能)が調整する機能を備えたものになるようです。 ”ファインバブル”と呼ばれる細かい泡で汚れを洗い流すシャワーヘッド「ミラブル」で知られる株式会社サイエンス(本社・大阪市淀川区)が、2025年大阪・関西万博に向け現在開発中のようです(ラジオ関西トピックスより引用)。未来の人間洗濯はどのようになるのか期待しつつ今回は終わります。
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