【閉店】カプセルホテル&サウナ 銀河 綾瀬
カプセルホテル - 東京都 足立区
カプセルホテル - 東京都 足立区
「起きて。ねぇ、あなた起きてってば!」
妻が私を揺り動かしながら急かすように訴えている。普段は寝起きの良い方だが、この日は何故か閉じた目がなかなか開かない。
「今日はヒロトを連れて実家に行くんだから、早く準備してよ。ヒロトの靴下まだだから履かせておいてね。」
ようやく自分の体と意識にエンジンがかかり、少し慌てながら身支度を始めた。
「パパー!これ!靴下、これ!」
息子のヒロトが両手に靴下を持ってブンブンと振り回しながら駆け寄ってきた。
「パパのお着替えが終わったら履かせてあげるから、もうちょっと待っててね。」
そう言うと、少し不満そうな顔をしながらもコクリと小さな頭を縦に振った。
AIとの熾烈な戦いが終わり、平穏な生活が人々に戻ってきた。犠牲になった仲間も多く、生還した仲間も家族や恋人を失った者も少なくない。戦いの最前線だったあの銀河での日々は今も脳裏にこびりついて離れることはない。
「パパー、まだー?」
裸足のままの姿で小さな丸い目が見上げるように私の顔を覗き込んでいる。
可愛い表情を見せられると自然と私の顔にも笑顔が宿ったように思えたが、程なくしてその表情から柔らかさが失われ始めた。
私に息子なんて居たかなぁ…。
男
ディストピアEND!! さすが
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