2021.07.09 登録

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やまかよ

2024.04.29

1回目の訪問

高山桜庵

[ 岐阜県 ]

下呂温泉の帰りに白川郷を見学し、この日の宿の高山に到着した。
飛騨牛が牛肉の中で一番好きかもしれないと思ったことが何度かある。それにいつものドーミーインが高山には存在しているからというのが高山に宿泊する理由だ。私の旅に、もはやドーミーインは欠かせない存在になっている。
チェックイン後、屋上の浴場へ。眺めが良い外湯があり、温泉成分の内湯とサウナと水風呂がある。まだ外は明るく季節外れの風が心地良い。早速サウナへ。詰めれば6人程度入れるドーミーインではよくあるサイズのドライサウナ。あまり熱くないかとも思ったが、しっかり温まる。メガネをかけていないのでぼんやりだが、水風呂は無理のない18度。今日のような暑い日に入門編として入るのに良い水風呂だ。外湯スペースはかなりコンパクトだが、休憩椅子が2台設置されている。身体を拭き、椅子に身を委ねると、高山の風を身に受ける。巷はゴールデンウィークで、私もその恩恵に預かってここでのんびりしている。白川郷は確かに混んでいたが、浴場ですれ違ったのは欧米の方一名のみ。穴場だ。
目を瞑りここで一人休憩をしていると、とても静かで心身ともに落ち着く。ドーミーインは大体どこに行っても同じ気持ちになる。
昨日の水明館がリゾートだとすると、今日のドーミーインはセカンドハウスという風情。自宅ではないし、ビジネスホテルでありながらかゆいところに手が届くサービスもあるのだが、それでも良い意味で特別感はなく、勝手が良く分かる。あまり世話を焼かないが、温かく見守り何かあったら力になってくれる祖父のような存在だと感じる。この日は8分×5セットサウナ浴と外湯と外気浴をループする。この後は近くで飛騨牛の焼肉を食べる。夜鳴きそばは食べずに明日に備える。
翌朝またサウナへ。朝は軽く外湯と1セット。朝食ブッフェで今日をスタンバイする。今日はこれから富山に向かう。死ぬまでに全国のドーミーインを制覇することがひょっとしてできるかもしれないと壮大な気持ちになり、次の旅に思いを馳せる。

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20

やまかよ

2024.04.28

1回目の訪問

水明館

[ 岐阜県 ]

日本三大温泉と聞いて、下呂温泉が挙がるのは3番目だろうと思う。草津も有馬も強い。温泉だけでなく、街としても強い。一方、下呂温泉街の名物グルメもパッと(私は)思いつかない。どうも他の二つよりも地味な印象は拭えない。でも、そしてだからこそ興味がそそられる。そんな温泉街だ。
水明館はJR下呂駅から徒歩3分のアクセス抜群の立地である。威風堂々という言葉がピッタリのロビーだ。正面の庭には滝が勢いよく落ち、久しぶりにしっかりとしたホテルに泊まるのだと思う。今回泊まる山水閣はクラシカルなインテリアの部屋だ。石原プロの映画に出てきそうな当時のモダニズムが感じられる。感心したのはトイレ、洗面台などの水回りは最新のものにリニューアルしている点だ。細やかな気遣いが感じられた。
水明館には浴場が3ヶ所あるということだったので、早速下留の湯に向かう。ここはサウナが付いているのだ。広々としてキレイだ。天井は合掌造りをイメージしているのではないだろうか。カランもかなりの台数だ。身を清めて温泉に入る。トロミがあるアルカリ性が強そうな泉質だ。ボディミルクを塗ったかのような質感に仕上がる。サウナが奥にあり、強い。ここでは誰もサウナに入らない。まぁそうかもしれない。ただ水風呂もついていて、暑い日だったのでサウナと水風呂と浴槽に休憩を挟みつつ交互に入り、計6セットは入ったと思う。身体はぐったりと疲れた。かなりの揺れの特急に乗る前に酔い止めを服用している。そのだるさもまとめて出てきたようだった。
食事は中国料理をいただき、夜は野天風呂へ。ここは下留の湯よりもさらにトロミを感じる。宮ノ下の富士屋ホテルのオーキッドラウンジを想起させるロビーラウンジで、グレープフルーツジュースを飲みながらライトが反射する庭を眺める。気持ちがゆったりとして、だるさは最高潮だ。もう寝るしかない。この日は新幹線でも特急でもひたすら寝ていたが、20:30には床についた。起きているのはもう限界だった。
翌朝は5:00過ぎに目が覚めた。トイレに向かうと、肩こりと腰痛がなくなったことにすぐに気づいた。またお腹の調子が良くなっている。24時間入れる展望大浴場へ。クラシカルな浴槽で、朝日が眺められる。
朝食ブッフェ会場で庭を眺めながら、この一年で今日が最も元気だなと思う。身体にある不純物が昨日全て表層化し、睡眠で立ち消えた今は、心身ともに力が溢れている。下呂温泉が三大温泉である意味が今なら理解できる。生まれて初めて一日だが湯治を体感する。
頭の中のBGMはユニコーンの「すばらしい日々」。施設も料理もサービスもパーフェクト、束の間の戦士の休息の地が下呂温泉には存在する。

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やまかよ

2024.03.13

1回目の訪問

水曜サ活

母方の祖父は美術教師だったが、その祖父に「よくホンモノって言うけれど、ホンモノとニセモノって何が違うの?」と小さい頃にきいたことがある。祖父は「きっとあまり物を見ていないから分からないんだよ。たくさん見ると自然に本物と偽物が見分けられるようになるんだよ」と答えた。
20代はじめにニュージャパンレディスサウナでロウリュを受けて驚いてから、20年もの時間が過ぎた。ロウリュもアウフグースも色々な施設で受けることができるようになったけれども、それほど差は感じなかった。けれども今日、本物に出会った気がする。
評判は聞いていたのでぜひ行ってみたかったが、平和島は後回しにしていた施設だった。今日は念願の日だ。
まずは浴室。浴槽の水温が38度で低いなぁと思っていたが、奥にちゃんと高い水温の浴槽もある。テレビもついており、落ち着いて入浴できた。
さぁ、サウナ。92度。しかもオートロウリュもある。しっかり熱い広いサウナ。しかも12分入れる。客層も良い。出てすぐ右側に18度の水風呂。冷水シャワーも設置されており、快適である。浴室に入ってから狙っていた高台のような休憩場所がある。少し空気がひんやりし、気分が良い。このサイクルを3セット後、いよいよ予約していたロウリュウサウナへ。
13:00からの回は9割方席が埋まっている。アクエリアスを飲み、空席に腰を下ろす。計30分だが前半と後半に分かれている。BGMは郷ひろみだった。「言えないよ〜、好きだなんて」という声に美しいダンスが乗り、優しい熱波がただよう。その後、郷さんの「おーく千万」という歌詞に熱波は盛り上がる。前半はあっという間に終わった。休憩があり後半が始まる。しっかりタオルでガードしてくださいという熱波士の声に期待は高まる。郷さんの声が小さくなっているわけではないのに、どんどん上がる温度で何を歌っているのかという認識に意識が向かわない。ただ熱さを享受している。METOSのIKIストーブにアロマウォーターがどんどん注がれる。最後の熱波には驚く。これは20年前に大阪で浴びたあの熱波だ。なんという熱さだろう!火傷しそうだ。あの低い温度の浴槽で油断していたかもしれない。本気だった。一人であの熱波を全員に浴びせる、熱波士の素晴らしさに感動した。これは激辛ペヤングだ。「本当に辛いよ、だから言ったじゃん!」と言われたようだった。
その後も身体から熱は逃げない。その後レストランで生姜焼きをいただき、リクライニングで漫画を読む。まだ時間はある。サウナと水風呂を往復し、今日を終える。最高の一日。
このロウリュウサウナには行くべき。絶対にリピートする。これは本物の熱波。

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やまかよ

2024.03.07

1回目の訪問

朝目覚めた時に、「がっかりしたくない」と感じる日がある。昨日からサウナに行こうと思っていたが、おりしも今日は「サウナの日」だったことに気づいた。しかも寒くて、私にとって混んでいるサウナ専門施設に行くには適さない日だ。前から狙っていた施設に向かうため、中央線の荻窪駅で下車した。
オープン前には入館の列ができていたがオープンすると男性がお客様一人一人に挨拶をし、入館客の人数を調整している。フロントへの気遣いは期待大。
浴場は変わった配置である。内湯と外湯は廊下で遮られている。カランコーナーの後はまず内湯へ。40度くらい。緩めの水温である。今日の寒さで冷えた手足がゆっくりとほぐれていく。しかしどこも満員。早々にミストサウナへ。浴槽に比べて人が少ない。今ここにいる客層は、サウナではなく浴槽目当てなのだ。その証拠に、今日浴場を出るまでサウナハットをかぶっているのは私だけだった。サウナの日でこの状況は珍しいだろう、狙い通りだった。しかもこのミストサウナは熱い。蒸気がかなり発生していた。
出てすぐ左側が水風呂。当然水風呂も熱湯に比べ人がいない。18度だった。勢いよくジャブジャブと注いでいる。今日の寒さにはこの緩い冷たさがありがたい。休憩椅子で少し一息。ここまで悪くないよ。
さあ、ドライサウナ。オートロウリュのロッキータイプとミサのストーブの2台体制だが、手元のカシオを見るといきなり13分入っている。テレビではSUPER EIGHTの横山くんが話をしている。テレビがあるのは決して悪いことではない。室内のおしゃべりが抑制されるからだ。
水風呂の後は外湯コーナーの外気浴のチェアコーナーにかける。そこに「外気浴でととのう」という案内が貼られている。説明の最後に「頭がスキーっとします」と書かれていた。そうか、あの感覚はスキーっとしているわけだ。
サイドにつるつる温泉と書かれた浴槽がある。温度はあまり熱くないのに浴槽を出ても湯冷めしない。これは…かなりしっかりした温泉だ。ノスタルジックな浴槽で初めて来た施設なのに不思議な気持ちになる。この感覚は、そうか、子供の頃、祖父母に連れて行ってもらった熱海の温泉旅館の浴室に似ているのだ。最近のおしゃれ熱海ではなく、小さな旅館のあの浴槽だ。外気浴とつるつる温泉とミストサウナを往復すると、完全体になって身体がしっかり温まった。湯治気分だ。一見古いのに掃除が行き届いている間違いない大満足施設だと確信した。
食事も満足。きちんとおいしい生姜焼き定食を完食後、ハシヤスメアツコに似ている店員さんが水とは別にお茶を持ってきてくださる。優しさがまるでルノアール。都心のオアシスって本来こういうところだよね、多分。

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やまかよ

2024.02.28

1回目の訪問

水曜サ活

花粉の飛散がピークを迎えて春の到来を感じると、私にとってサウナのオンシーズンが始まる。真冬の寒さの中の外気浴も決して悪くないのだが、どうしても真冬は温泉に軍配があがりがちだ。サウナ浴のミソは水風呂後の休憩と考えているので、やはり暖かい季節になると猛烈に行きたくなってくる。今年初のサウナだ。
今日は都会の中心にあるサウナが気分である。昨年オープン時にTV放送で見てから来てみたかったコリドーの湯だ。念のためにオープン10分前に着いたが誰も並んでいない。そのまま入館したが、入館者は私一人だった。念願の一番風呂だ。150分をチョイス。

浴室に入り、カランスペースに向かう。全面白タイル張りだ。新しい施設なのに郷愁を感じる。シャンプーをしながらその理由を考えていたが、コンディショナーを流すタイミングで気づいた。このタイル張りは今はなき、なんばのニュージャパンレディースサウナと同じだ。
こだわりの設計を除き、現代の家庭用浴室のほとんどはユニットバスでプラスティック製だろう、タイル張りは清掃の手間がかかるから家庭向きではない。それでもなぜかタイル張りの浴室は妙に呼吸しやすく居心地が良い。

内湯は青みがかった照明で、瞑想向きだ。最近は熱湯(ここはぬる湯だが)を元から設置しないハードコアなサウナ施設が増えていて、夏はそれでも良いのだが、他の季節は欲しい。サウナ、水風呂、外気浴は体温の変化が激しい。季節によってはコンディションが整わないと体温調整が難しくなって結果身体を冷やして風邪をひいたりする。熱湯が一つあると、この体温調整に一役買ってくれる。いわば保険である。まだ上着が必要な時期なので、今日は内湯があるコリドーをチョイスしたのだ。
ぬる湯の横の12.7度の水風呂にさっと入り、ドライサウナへ。優しいサウナだと思っていたが、オートロウリュのタイミングにハマると身体から湯気が立ち、身体が一気に温まる。これは良いサウナ。水風呂に入り、外気浴へ。外は見えないが、山手線(多分ね)の走る音が聞こえてくる。チェアに腰掛けて目を瞑る。この時、自分は脳内で富士急ハイランドのドドンパに乗っていた。座っているだけなのに、山手線の音に乗ってまるで加速する乗り物に乗っているように感じる。腕を見ると赤い斑点が出ている。驚いた。ニュージャパンと同じ安らぎだ。ニュージャパンよりコンパクトだが仕方ない、ここは中央区銀座である。ずいぶんと素晴らしいサウナと外気浴スペースだ。
スチームサウナから出ると、今度は水風呂なしで外気浴をする。これも良い。またドドンパに乗ってしまった。その後もドライサウナ、水風呂、外気浴のループは続く。150分なんて一瞬。次回はフリーだね、これは。

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やまかよ

2023.12.08

1回目の訪問

渋谷SAUNAS

[ 東京都 ]

渋谷は苦手だった。いつも工事をしているし、オシャレだけれど怖い人が多いイメージでなるべく近寄らないようにしていた。本当はもっと怖い?はずなのに新宿の方が落ち着いた。
ただ混雑も落ち着いてきたらしい、「サウナス」には行かなければいけないと思っていた。サウナ好きの端くれとして行っておかなければ恥ずかしいとさえ思っていた。気温も高めで新しいサウナに行くには最適な日だ。
説明を受けて更衣室に上がっていく。今風のおしゃれなつくりだ。ドライヤーなども出ていない。後で探したら全て収納されていた。さすがである。
シャワーを浴びようと思ったら、全て天シャワーである。さらにここは熱湯が設置されていない。身を清めて階段を上がって屋外スペースに向かい、サウンドサウナへ。ヒーリングミュージックが流れていた。時計や温度計のようなものがない。照明も暗い瞑想空間だ。どのくらい入っていたのだろう。
外に出ると綱を引いて水を浴びることができるバケツが三つ設置されていた。これ好きなんだよね、と思い一番手前のバケツ水を浴びると人肌より少しひんやりするくらいだった。あれ、意外と冷たくない。次のバケツ水もなんとなく浴びると一つ目より少し冷たい。三つ目のバケツは二つ目よりさらに冷たかった。え、水温を変えているの?そのまま休憩してケロサウナに入った後、もう一度バケツ水を浴びる。やはり温度差があった。これは…三献茶の石田三成…石田三成バケツ!こんなバケツは初めてである。
水蒸気が発生している休憩スペースで、温かいハーブティを飲みながら考えていた。なんだか不思議な空間だ。染井温泉とは別の意味で日常から離れている。屋外スペースに設置されているこのハーブティーしかり、フロアマップも全てアルファベットなのに、日本の細やかな気配りを感じる。それでありながらどこか宇宙にいるような気分になる。
階段を降り、ベッドサウナ、ムスタサウナに入る。水風呂は寝転べるタイプだ。
特筆すべきは、サウンドサウナ以外はとにかく静かだということだ。誰も話をしない。施設の性格から言って団体で来る人が少ないからかもしれないと感じた。
そのまま支度をしてレストランコーナーに行く。何組かすでに座っている。ここもおしゃれな空間だ。念願のブッダボウルを食べる。醍醐の監修で見た目も味もピカイチ。身体が喜んでいるのがわかるメニューだ。フォーチューンクッキーが付いていて、アタリくじでバナナジュースもいただけた。これもまたおいしい。そして接客が素晴らしい。
様々なサウナを取り揃えるサウナ集中空間。無理矢理連れてこられたサウナ嫌いやサウナ未体験者へのお断り感。職人気質のサウナがある渋谷が少し好きになる。

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やまかよ

2023.12.07

1回目の訪問

9月に手術を終え、10月はリハビリのように過ごした月だった。
気がついたら11月で、いつの間にか秋は終わっていた。手術前1ヶ月は禁じられていたため、サウナに最後に入ったのは8月だったように思う。遠い日だ。サウナは元気に今日も蒸しているかなとぼんやり思っていたら、久しぶりにお会いした先輩にふと、ここのところサウナには入っていないのか聞かれた。サウナに呼ばれている。直感でそう感じた。
染井温泉Sakuraはそんな私の気持ちにピッタリと来た。温泉だ、それもサウナが優れた温泉、これぞ求めていたものだ。
初めて巣鴨駅に降り立ち、徒歩で向かうと急に旅館風の面が現れる。これが染井温泉。天井は高く、更衣室も広々している。早速浴場へ。カランスペースが広い。清掃も行き届いている。
身を清めまずは露天風呂へ。露天風呂は3ヶ所。しっかりとした温泉である。その証拠に温泉成分が岩風呂の岩に少し残って固まっている。都内でこんなにちゃんとした温泉に入れる、久しぶりに入った温泉に気分が高揚する。私は元気になって今ここにいることができている、そのことを心から嬉しく感じた。こんなに晴々とした気分は久しぶりだった。
今日は焦らない。すぐにサウナへは行かない。内湯へ。お子様禁止の深さのジェット風呂に寝湯、そして檜風呂。どれも満足度が高い。時間にも追われない。
さぁ、サウナ。ストロングタイプのストレートなサウナ。草加健康センターと似たようなサウナストーブ。テレビがあり、皆静かにテレビを観ている。サウナストーブはオートロウリュをしている。ちょうど良い温度上昇だ。しっかり12分入れた。出てすぐ右が水風呂。そして露天スペースにベンチがある。一息つく。ここは23区内なんだ、でも温泉旅館に来た気分だ。どこか日常を忘れさせてくれる雰囲気がある。この後5回サウナ浴を繰り返した。シンプルだけれど、足りないものがない基本に忠実なサウナだ。
サウナを出てレストランに行く。このレストランがまたとても良い。温浴施設のレストランでは指折りの居心地の良さで、独立して営業ができるレベルだ。タッチパネル式でメニューも豊富できちんとした定食が食べられる。味も良い。一人客も多いが、小グループが何組かいる。ここで女子会や男子会をしているのだ。楽しそうだなぁ、サウナは一人の楽しみと思っていたけれど、こういうのも楽しそうだ。染井温泉に来たらこのレストランはマストである。
また戻ってサウナに入って帰宅する。コストパフォーマンス抜群の施設。まるでご褒美をもらったような気分で帰宅した。

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やまかよ

2023.08.21

1回目の訪問

今年の初めから準備をしてきた、私にとって大きなイベントが来月2つある。背中を押してもらうために、ずっと行きたかったレスタに行くことに決め、オープン直後に到着した。すぐに番号札を渡された。ソファスペースで受付順を待っていると、受付順が来た。サービスも雰囲気もホテルのようだ。気分よくロッカールームに上がる。
ロッカーの最下段は、荷物を置くように広く取られている。平民である私は、叶姉妹のようなアクセサリーバッグだけで温浴施設に来ることはできない。タオルや館内着やドライヤーはレンタルできるのかもしれないが、自分の好む保湿用品やサウナハットやサウナマットや本を持つとカバンが大きくなってしまうのである。ゆったりとリュックを置き、その上のバーにはハンガーが3本掛かっている。スカートと別にコートもかけられるのだ。ロッカーだけで感心してしまった。どこに置くかは分からないが、このロッカーが欲しい。
浴場に入り、広々としたカランコーナーで汗を流して早速浴槽へ。特に屋外の炭酸泉が良い。
浴槽を出て、はやる気持ちでフィンランドサウナへ。熱い。またしてもうっかりとサウナメガネを忘れてしまって温度もサウナメーカーも読み取ることはできない。形は石を積んだMetos Ikiサウナに似ている。全体のゆったりとした広さのわりにかなり小型のサウナだ。10人程度が収容人数の上限だろうか。ただ、お客様のマナーがとても良いから狭さが気にならない。おしゃべりは屋外スペースでされている。シティーガール達の集まりなのだ。
角度的に時計が見えないので、自己の感覚にてサウナを出て水風呂に向かう。シャワー後の17.1度の水風呂が心地良い。先ほどから狙っていた、屋外の外気浴チェアーへ。カウチが空いている!目を閉じて横になると炭酸泉前の画面から流れる三線の音が細く聞こえてくる。日差しが避けられる構造で湿度も外気温も気にならず、空気がクリーンに感じる。脳内で自分は、沖縄ビーチに寝そべっていた。池袋ではなく、私は今リゾート地にいる。5回サウナ浴と外気浴を繰り返して着替えた。
その後レストランで沖縄フェアのタコライスを食べたが、これがまた!おいしくてボリュームがある。レスタに来たらこのレストランには絶対に寄るべきだ。書ききれないがリラックスラウンジも文句のつけようがない。
再度サウナに入り、キューゲル(ロウリュの氷版)と泥パックのサービスを受け、大満足で帰宅する。ここは一人で自由を満喫するべき施設だ。レスタがある限り、今後私は孤独になることはない。どれをとっても大満足のスター施設。サウナ界の木村拓哉に背中を押してもらった。

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やまかよ

2023.08.04

1回目の訪問

あいかわらずの暑さの中、ラッコのキャラクターでお馴染みの有名なサウナに入るために草加駅に来た。ここから送迎バスに乗れるらしい。バスの待機人はほぼ後期高齢者といった風情。前に並んでいた人生の先輩のお兄様が「はなしたそうにこちらをみている。」スライムかなと思いうなずくと「今日は空いてるね〜」とお兄様は話し始めた。10数人は並んでいるがこれでも空いているのかと感心した。現地に到着し、靴をしまって受付に並ぶとまたお兄様の後ろになった。「回数券は買わないの?」と聞いてくる。別のご婦人の先輩も回数券を買っているそうだ。自宅から少し距離があるので今日は普通に入館しますとお答えすると「回数券はタオルも館内着も寝るところもついてるよ」と言う。お兄様とご婦人の先輩はいつもオープンから17:00まで滞在するということだ。受付を済まして早速浴場へ。受付の丁寧さに感心した。
浴場部分はクラシカル。「こういう施設に来たかった」という完璧な浴槽。スーパージェットに関しては比較的弱い方を試したが、とばされると思った。強い方はどうなってしまうのか。薬湯の他に草津温泉の成分の浴槽があり、お姉さま方に混じって入る。旅行に来た気分だ。
一通り浴槽をまわり、いよいよサウナへ。とても熱いという注意書きがあったが予想以上だった。温度は90度だが、サウナストーブが2台設置されている。しかもガスとストーンで種類こそ異なるものの、2台ともMetosのサウナストーブである。ここまで受けてきたこの施設のイメージとサウナのイメージがまるで正反対なのだ。その証拠にサウナと浴槽は客層がハッキリ分かれている。1回目は6分でエンド。水風呂は14.9度だ。素晴らしい。この猛暑であれだけ熱いサウナに入るなら、適度に冷えた水風呂は必要である。
感心したのは氷水のクーラーボックスがあり、飲み物を冷やせるところ。持ち込みNGの施設が多いが、購入必須でも良いので他の施設にも導入してほしい。冷水機の衛生面が気になるサウナ好きにはとてもありがたい。
5セット終了後、2階のリクライニングで30分ほど休む。目覚めていよいよ大広間(この響きが良い)へ。メニューの多さに驚く。ファミレスより多い。しかも小盛りメニューがある。小盛りラーメンと小盛り唐揚げをいただく。おいしい。スタッフも親切で自宅近くにこの食堂がオープンしたら通いたいと妄想する。空腹を満たし、休憩後に再びサウナを2セット。それにしても強いサウナだ。
モブなラッコのキャラクターに騙されてはいけない。このサウナはまるでライオンだ。ラッコとライオン、ホスピタリティとロックが共存する王者の空間。リピーターがリピーターをつくる完璧な施設がここにある。

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やまかよ

2023.07.20

1回目の訪問

『その「おこだわり」俺にもくれよ‼︎』という漫画をご存知だろうか。「東京都北区赤羽」で有名な清野とおる先生の著書だが、記念すべき第1巻に「寝る男」という話がある。季節ごとの眠りについての話の中で語り手は、夏真っ盛りの暑い時は一日ビジネスホテルに宿泊し、たっぷり眠って過ごしていた。この話を読んで以来、真夏にぜひ一度試してみようと思っていた。
寝る男は言及していなかったが、サウナ好きからするとこれはサウナを絡ませるべき案件である。サウナ浴は睡眠の深さに密接していると感じているからだ。
今回のステイは少し贅沢し「♫ラ・ビ・スタに決めた!」
この日は最高気温37度の報道があり、うだるような暑さだった。チェックイン後すぐに浴室に向かうとズドンと広い浴室で、東京らしい高層ビル郡の絶景が目に入る。昨年のプレオープン時以来1年ぶりに来たが、あの時は混んでいて広さを享受できなかった。まずは焦る気持ちを抑え、カランコーナーで汗を流して浴槽へ。人が少ないと落ち着く。その後楽しみにしていた水風呂。15度。この暑さで15度の水風呂は最適解だ。嬉しすぎるご褒美である。
サウナは檜の香りがする。共立メンテナンス系列のサウナ室は、新しいものほど妥協がない。サウナ好きの社員が社内にいらっしゃると思う。その人といつか話をしてみたいものだ、などと思いながら8分入る。そもそも今日はずっとサウナに入っているようなものだ。
その後外気浴へ。露天風呂に整い椅子が2台。身体を拭いて腰掛ける。あのうだるような暑さの熱風が、まるで春の風のように心地よく顔を撫でる。季節が3ヶ月戻ったような気分だ。私の中では今のところ東京でナンバーワンの外気浴環境である。
エアコンが効いているのにさっき大汗をかいたバーベキュー場は向こう側だ、みんな暑くてつらいでしょ、ここで水風呂と外気浴はどう?と一人で思ってみる。サウナ浴は3週行った。ただ水風呂には7-8回入った。サウナには常時2-3人入っているが、水風呂には誰も入らない。こんな暑い日なのに水風呂は貸切だ。これはサウナ専用施設ではありえない話であり、これこそがホテルサウナの醍醐味でもある。堪能した後はアイスキャンディがある。そして夕食は同系列の向かいのお店で刺盛りと鯛茶漬けをいただく。翌朝の朝食に備え、夜鳴きそばはスキップだ。その日はぐっすりと8時間は熟睡した。
翌朝は朝やけを見ながら再度サウナ浴。贅沢だ。近場なのにまるで遠方のリゾートにたどりついたような気分だ。
そしてベストの胃袋の状態でブッフェを迎える。自分史上もっとも完成度高く盛り付けができて嬉しい。提供料理の種類の多さのおかげだ。これが今一番楽しい夏の過ごし方である。

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やまかよ

2023.07.07

1回目の訪問

真夏は楽しいイベントが盛り沢山で、15年前の私はこの季節を楽しみにしていた。今は炎天下で動きまわるくらいなら、エアコンが効いた室内でお茶している方が楽しく過ごせるくらいだ。そんな私も夏のサウナには心躍る。この季節の水風呂は特別だ。
「ロスコとは、さながら東京のしきじ」という噂は聞いていたので冬から行ってみたかったが、初回は暑い日に行ってみたいと思った。前日から入念に予報をチェックし、いよいよ現地へ。
前回いつ駒込駅で下車したか覚えていないが、味わい深い駅だ。徒歩1分の駅近だが、雰囲気のある外観に期待が高まる。タオルと館内着を受け取り、2階へ。10:00過ぎに入館して掃除直後ということを加えても館内が清潔だ。古い建物で掃除が行き届いている温浴施設は、期待を裏切らないレベルの何かを必ず提供されるという自分のルールを思い出した。
浴室へ。かなりコンパクト。浴槽から勢いよくボコボコと音を立て水が吹き出している。そうですか、あなたですね、噂のロスコの凄腕水風呂は。誰も浸かっていない水風呂に目線で挨拶をする。焦ってはダメだ。まずは身を清めサ室だ。熱い、サウナメガネを忘れて見えないが100度はあるな。
サ室テレビではTBSテレビのひるおびが放映されている。そして奇跡が起こる。猛暑日注意のニュースが流れたのだ。室内ではエアコンを付けるように呼びかけている。そんな時に私は、わざわざ駒込に来て100度のサウナに入っている。しかもこの後水風呂が待っている。最高の状況がセットされた。
ニュースが次のコーナーに移り、私も身体を流して水風呂へ。驚いた。天才を見た。水温は20度ほどだが、勢い良く浴槽に注がれている。水温に加え、音が涼しいのだ。子供の頃に川遊びをしたあの川の流れに、華厳の滝が注いでいるようだ。ゼルダの伝説のリンクなら滝登りをするだろう。水質も新鮮でとても柔らかい。脳内リンクと共にどれほど浸かっていたか分からないが、整い椅子に座った途端、腕に赤斑点が出ている。これは体内が温まった目安だ。それにしても初回で出るの?時計を見たら10:42だ。え、もうそんなに経ったの。呆気に取られた。細胞が入れ替わり、世界が輝き始めると同時に時空が歪んでいた。そのあと5セットサウナ浴を行ったが、毎回時空が歪む。最終的に頭の中のちりが全て吸い上げられ、消えた。大袈裟でなく、そのちりが見えるようだった。
食堂に移動し、生姜焼き定食を食べる。あんなサウナと水風呂に入った後に、こんなにおいしい生姜焼き定食を食べられるなんて…。世知辛い世の中でも幸せはここにある。
こういう簡単な言葉は使いたくないが、使わざるを得ない。ロスコの水風呂は凄すぎる。

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やまかよ

2023.06.23

1回目の訪問

初めて老舗に行くのは勇気がいる。それが未開の地なら尚更だ。
高田馬場には何度か行ったことがあったし、新宿駅はターミナル駅でよく利用する。しかしその間に位置する新大久保駅は、一度も下車したことがない駅だった。仕事にも関連がなく、韓国文化がBBクリームで止まっている私には全く縁のない土地だ。ルビーパレスに行きたいとは思っていても、謎の恐怖感が私の足を遠ざけていた。
今日新大久保駅に降り立ち驚いたのは、駅周辺の女性比率の高さだった。街を歩く人の95%は女性だった。ただ歩いているだけなのに、とても落ち着く。
それはルビーパレスも同じだった。スタッフは私が見る限り全員おそらく外国籍の女性だが、皆とてもにこやかで優しい。初めて来る施設で優しく対応してくださると安心する。
1階の長身ロッカーでガウンに着替えて2階に上がると浴場前に小型ロッカーがあるが鍵が刺さっていない。まさかと思い、1階の長身ロッカーと同じ番号の小型ロッカーを回してみると鍵が空いた。なんと1階と2階で同じ鍵が使えるのである。以前からこうなったらいいと思っていたが、この汎用性は初めてだった。気遣いに期待が高まる。
カランコーナーで身を清め、浴槽に軽く浸かって、いよいよサウナスタート。まずはよもぎスチームサウナから。ヨモギの香りが鼻を通り、自然に深呼吸が始まる。ヨモギサウナの良さはアダムアンドイブで実感済である。女性向けだからか、22度の優しい水風呂に入って整い椅子に座る。これは…1回目から細胞が入れ替わり始めている。次はお隣のロウリュサウナだ。これは100度超え。しかしなぜか12分しっかり温まることができる。とてもクラシカルなロウリュ装置が付いている。入った感触が上野の北欧のサウナに似ていた。水風呂後の休憩で世界が輝き始めた。そして遠赤外線サウナ。丘陵のような椅子に身を預ける。BGMにとてもちょうど良い外国POPSが流れている。水風呂後に休憩して思った。
なんで今まで来なかったのか。とんでもない施設である。お世辞にも新しいとは言えないがなんだか落ち着く空間に、サウナ室の良さ、すなわちサウナ偏差値一本で勝負している。地方の進学校から独学で国立大学に進学した、優等生のような存在だ。私立で高校まで進学し、私大に推薦入学している自分を少し恥じた。昨今なかなか見出せていないこのストイックさをずっと求めていた。ロッカールームに貼られた清水みさとさんのポスターには、サインと共に「ホームサウナ」の文言があった。そりゃそうなるわ。

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やまかよ

2023.04.01

1回目の訪問

ずっと気になって行きたかったが、気が向かない施設だった。画像でよく見る大型船のような黄色い建物と麻布のアドレスに恐れ入っていたからだ。お恥ずかしい話、「麻布」と聞くだけで縮こまる。でもサウナ好きの端くれとして、あの価格の秘密をどうしても知りたかった。日比谷線に乗って広尾駅から歩く。そうか、広尾駅も麻布アドレスなのか。少しホッとする自分がいた。
朝8:40頃着き、ロッカールームでバスタオルを巻いて浴場に行く。バスタオルを巻くのはセクシーな俳優か温泉リポーターだけだと思っていた。
カランコーナーは古めかしく普通である。しかもシャンプーとコンディショナーはあるがボディソープがなく、久しぶりに固形石鹸を泡立てた。身体を清め、まずは高名なヨモギスチームサウナへ。驚いた、とても熱い。温度計等は確認できないが自分史上最も高温なミストサウナだった。そこにヨモギの香りが強く香る。鼻が通る!この感覚は久しぶりだ。
水風呂に入り、身体を拭いてバスタオルを巻きドライサウナへ。スチームサウナ以外はバスタオルを巻かなければならないようだ。ここで再度驚いたのはドライサウナの緩さだった。スチームサウナの方を低温に設定するのが普通だと思っていたが、ここは通常のサウナ施設と温度設定が逆なのだ。ゆっくり入ることができ、砂時計を2度ほどひっくり返してから出て水風呂に入った。それにしてもあの砂時計は何分なのだろう。どこにも記載されていない。
その後は岩盤浴へ。大理石の上にバスタオルを敷いて横たわる。これも床が熱い。今までこんなに熱い岩盤浴があっただろうか。生卵を割ったら目玉焼きが焼けるのではないか。ここには通常の壁掛け時計があるので20分を計ることができた。目をつむると色々な思いが駆け巡る。来る時に桜がキレイだった、小学校があった、歩いていたら急に黄色い建物があった。ミストサウナが驚くほど熱かった…。やがて考えが全て流れ、目を開けると、岩盤浴の天井に飾られている提灯が目に入る。「独特な空間」の正体が分かった。ここは韓国だ。現在のPOPカルチャーの韓国ではなく、韓国の伝統的な生活の中に存在する空間である。韓国でアカスリとヨモギ蒸しを体験して感動した。あれだ。岩盤浴を出てから存在を忘れていた熱湯に入り、その後水風呂に入ると信じられないくらい身体が温まった。なにこれ?生薬のような温まり方である。これはクセになる。岩盤浴1回、ドライサウナ2回、ヨモギスチームサウナに6回入った。最初の印象が消え、クラクラしそうになるのにクセになってやめられない。帰宅して夜まで身体が保温していた。純粋なサウナの実力で勝負する職人肌のサウナ。フィンランドサウナとは違う魅力がある。麻布も悪くない。

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やまかよ

2023.03.31

1回目の訪問

その日は朝から雨の予報で、しかも片付けることがいろいろあった。朝から対応しているといつの間にか昼間になってしまったが、サウナに行くこと自体は決めていた。ただ午後から混雑している未知の空間に行くのは気が進まなかった。夜には田町でタコスを食べることが決まっていたので、近場のサウナを探そう。
検索して出てきたLESSSは、その日の気分にピッタリだった。未知ではあったが、プライベートサウナならば不安は生じない。オンラインで検索すると直近の空室は大きな部屋だけだったのでそこを予約した。受付のシステムもシンプルで良かった。500mlの水とイオンウォーターの小ボトルを両方いただいた。これは気が利いている。オロポもいいけれど、私はこの2本を交互に飲むのが好きだ。でもこの組み合わせをあまり見かけたことはない。ここのオーナーと気が合いそうだと思った。
そのまま奥の部屋に通され、タイマーと砂時計を置いてくれた。あとは施錠をしたら一人の静かな空間だ。一番目立つのはガラス戸が付いたシャワーで、ヘッド付きのシャワーと別に、天井から雨のように降る冷水用のシャワーがある。先日ラクーアで頭から浴びる水シャワーの効果は実感済みである。ひとまず身体を清めてサウナへ。ロウリュも可能だ。横たわることができ、しっかり温まる。横たわってサウナに入ると頭がのぼせにくく、脚部がより温まる。これは田町のパラダイスで気づいたことだ。そのあと冷水シャワー、インフィニティチェアへ。良い。水風呂がなくてもしっかり冷やすことができる。むしろクリーンで良いかもしれない。かなりコンパクトなのに一人では狭さも感じないし、それどころか人がいないことで他のサウナよりも伸び伸びできる。10分×6セットをこなした。
20年ほど前にサウナ施設の社長から、ご自宅にサウナを併設されていて、毎朝仕事前にサウナ浴をされるというお話をうかがった。日本でも有数の素晴らしいサウナにいくらでも入れるのに、なぜご自宅にサウナをつくられるのか不思議だったが、ご自分専用のサウナが欲しかったのかもしれないと今は思う。誰にも干渉されず、静かに時を過ごす。サウナは脱コミュニケーション空間だと仮定すると、この中で静かな時間を持つことが一番の贅沢なのかもしれないと思う。そういう意味ではサウナは都会人と相性が良いのだと気づく。コンパクトな都会のオアシス。自分が中年女であることも忘れ、なぜかGet WildをBGMに歩く冴羽獠になった気分だ。悪くない。

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やまかよ

2023.03.10

1回目の訪問

両国湯屋江戸遊

[ 東京都 ]

昨日移動中にミスチルの「ハル」という曲を聴いていたとき、サウナに入って外気浴をして春の風を感じたくなった。これも春の楽しみ方の一つである。
オープンと同時に着いたが10人くらいの入館だった。朝一だからか1時間のショートステイの中高年の来館客が目立つ。しまった、期待を持ちすぎたかな、と思いつつも時間制限なしの一般プランにした。
ところが浴場に行って自分の選択が大正解だったことが分かった。まずロッカーが大型タイプだ。これはロングステイ歓迎の意味が込められていると個人的に思っている。
広々として天井が高く清潔感がある浴場にて、カランコーナーで身を清め、まずは内湯の浴槽に身を沈める。ぬるい。そのパターンか。ただ真矢みきのアドバイス通り諦めない私は、屋外の薬草風呂へ。これはっ!サウナ並みに芯まで温まって、もう水風呂に入ってしまった。屋外の椅子に座り、ふと時計を見ると10:40だ。サウナにまだ入っていないのに、時間泥棒!かなりせっかちな性格と自負しているが、これはショートステイは無理、というかもったいない。
そのままフィンランドサウナへ。ストーブが大きく、iki Metos の記載が。これは期待。サウナストーブの品種が見れない施設が多いが、サウナ好きは見たい。中央にでんと構えており、座ると皆でストーブを称えるような角度になっている。温度は分からないが、あまり熱すぎないと思う。おかげで最初から12分入れた。誰も座らない外気浴スペースのリクライナーに横たわる。頭上にはメビウスの輪を彷彿とさせる窓があり、そこから雲が見えた。ピアノ演奏と思われるヒーリングミュージックが細く流れている。この外気浴は都内でも屈指だと思う。そのあともう3回フィンランドサウナ、水風呂、外気浴を繰り返した。入るほどにしっかり温まるような重みがある。最後にスチームサウナへ。きちんと熱くて良かった。
空腹を抱えてオープンと同時にレストランに行き、心づもりをしていた唐揚げカレーを食べる。気をてらわないオーソドックスなカレーだが、¥1,300らしく中華サラダの小鉢と味噌汁がついている。カレーに味噌汁がつくのは機械的なオペレーションだなと日頃思っているが、案外よかった。
そのまま休憩スペースへ。仕事もできるようになっている。しかもハンモックが2台ある。私にとってハンモックは、サウナと同様の非日常空間だ。あの外気浴もこのハンモックも、無重力状態で自分と対話する夢の時間。気がついたら13:00。3時間ステイならここまでで終了。でも私にはまだ時間がある。これから一眠りして岩盤浴だ。派手さはないが、一つ一つのレベルが高く満たされる空間。この休日は最高すぎる。

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やまかよ

2023.02.01

1回目の訪問

尊敬する女性サウナ先輩にオススメされて向かったサウナ。10数年ぶりに先週ラクーアに行って、やはり私の最愛のサウナと確信した矢先、運命のサウナに出会ってしまった。
10日、20日、30日がレディースデーと聞いていて、30日の個室サウナを予約して彼の地に向かうと店頭からテンションが上がる。のれんを潜って受付を済ませ、ロッカールームへ。ふしぎな音楽が流れている。浴場に入るとそこは別世界。天井が高くて中央にある木製の階段と石を敷き詰めたような床面とタイル張りの浴槽。江戸時代の湯屋と昭和の銭湯が融和したような空間だ。実は20年前にハワイアンズの与市に行って以来、こういう浴場をずっと探していた。それが東京に存在する。飛び上がるほど嬉しい。
カランコーナーで身体を清めてまずは早速共用サウナへ。広い。サウナマットはい草素材で江戸の世界観を大切にしている。サウナ内は一転、ハットを被っている人も多い現代的な高温サウナだ。共用サウナを出てすぐ右側が水風呂だ。水風呂は3つあり全て同じ水温のようだが深さが異なる。リニューアル前の銭湯時代に水風呂部分は女性用浴槽だったそうで、3つもあるのだ。ゆったり入れて良い。身体を拭いて階段を昇るとそこは休憩スペース。南国風のチェアもたくさんあり、ベンチもある。ここは時間課金性の施設なので休憩スペースに長時間滞在する人がいない。むしろガラ空きといった風情だ。吹き抜けの壁面に鳥獣戯画風のアニメーションが映されている。居心地が良い。
休憩スペースの後の暖簾を潜って、いよいよ個室サウナへ。この個室サウナは完全に一人用である。2人以上は予約できない。ロウリュができるので、好みの温度に調整できる。すのこ製の枕が置いてあるので早速横たわる。サウナは空間の共有が基本であり、どんなサウナもいつも誰かがいたので、初めてゆっくり横になれたことに気づいた。真横に設置されている砂時計をひっくり返し、目を閉じてただ熱さを楽しむ。横になると濡れタオルを顔にかければ良く、持参したものの、ハットは必要ないと感じた。そろそろと思い砂時計を見ると、あと数分で15分というところ。12分計だと一周はしている計算だ。温度が低いわけでもないのに、これほどあっという間に時間が過ぎたのは初めてだ。階段を降りて水風呂に入り、身体を拭いて休憩スペースへ。最初は面倒かなと思ったが、この空間は移動も楽しい。外観はそれほど大きく感じなかったが、無駄なスペースを省き上手に設計されていて、どこにいても閉塞感はない。2時間が短かった。スタッフの対応もとても丁寧だ。美しい空間と完璧な個室サウナ。現代のサウナ界を牽引するスタイリッシュな存在感は、まるでサウナ界の菅田将暉である。

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やまかよ

2023.01.31

1回目の訪問

「一番好きなサウナはどこですか」という質問の返答にいつも窮する。どこも長所が異なるし、比較すること自体ナンセンスだと思っている。ただ「初めてサウナに入ろうと思うんですけれど、いいところありますか」とか「疲れているし、有給を取って一日のんびり過ごしたい。どこがいいですか」と聞かれたら迷わずラクーアを勧める。それは20年前から変わらない。
オープン直前の直通エレベーターには30人以上の人が並んでおり、人員整理のスタッフがいらっしゃる。テーマパークみたいだ。ロッカールームを後にし、カランコーナーで身体を清めて、焦る気持ちを抑えてまずはお風呂へ。内湯は変化が分からないが、露天はリニューアルがされており、浴槽の数が増えている。景色が見えるわけではないが、ここのお湯に浸かると都会のど真ん中でくつろいでいるなぁといつも思う。
お風呂もそこそこに、反対側に位置する高温サウナへ。座面の幅が広い!脚を伸ばしている人もいる。こんなに広かった?リニューアルしたからだろうか。温度も良い。初心者からサウナ好きまで包み込む実力がある王道サウナだ。あとここのサウナが良いのは、扉を出てすぐ右側が水風呂のところ。私が入った時には18度くらいだったと思う。ここの水風呂は昔から変わらない。真冬でも1分くらい入れる良い水温だ。水風呂に入れない人は、季節が良い時にこの水風呂からトライしたら良いのに、といつも思う。3回入ってからミストサウナへ。
その後露天コーナーに行った時に見つけたロウリュサウナへ。リニューアル後できたのだろうか。暗くて良い。入ってくる人がストーンにアロマ水をかける。温度がめちゃくちゃ上がる。温まったなぁー!一気に冷やしたいと思っていたら、サウナから出たすぐ右に冷水用シャワーがあるではないか。温度調整の必要がないスーパー冷水を、滝行のように浴びる。その後サウナと同時に見つけた南国の王様用みたいな椅子が近くにある。誰も座っていないので遠慮なく…これは…インフィニティチェア以上の椅子を見つけてしまったかもしれない。この椅子はすごい。結局その後5回くらいその椅子に座った。あのシャワーの後のこの椅子は最高すぎる。自然に深呼吸をしている。サウナ好きの気持ちが本当に分かっている。感動の嵐だ。
その後レストランコーナーでフォーをいただく。サウナの合間にフォーを食べられるところはなかなかない。ラウンジスペースで30分ほど昼寝をする。ここは南国なのだろうかと寝ぼけて勘違いしそうだ。起きたら再度サウナへ。前後合わせて10セット以上は満喫したと思う。清潔でオシャレで完全無欠なサウナ施設の星。美しく演技が上手で、どこでも完璧に役割をこなす。まるでサウナ界の北川景子である。

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やまかよ

2023.01.18

1回目の訪問

とても保守的な人間で、新しいことに着手するのに時間がかかる。そのような私の性質を気遣ってくれる友人や知人に、新しい世界を教えてもらうことが時々ある。
昨年こちらにご招待を受けた時点では、冬季の北海道に少し恐怖心を持っていた。北海道とは避暑地であり、寒い時期に行くところではないというのが私の発想だった。数年ぶりに飛行機に乗り、着いた釧路はまさに北海道の冬景色だった。道路はまっすぐ伸び、沿って雪が見える。ドーム風の建物が2棟建っていた。宿泊できるそうだ。中は天井が高く、画像でしか見たことがない薪ストーブもあった。インテリアも北欧風でとてもオシャレだ。その2棟の間に五角形のサムライサウナがあるので入ることになった。サムライサウナとは五角形の小屋型サウナで、全て日本製である。もう暗くなってきている時間帯で中は明るくはなかった。小屋型サウナだから灯りはついていないが視界に苦労はしない。サウナストーブの火が灯りになっているからだ。気の合う友だち数人とサウナストーブの火を見て温まる。これは…新しい形のキャンプファイヤーかもしれない。火を見ていると気持ちが落ち着いてきた。朝から興奮が続いていたことにその時に気がついた。
ロウリュをして湿度が上がる。出来るだけ身体を温めても外に出ると寒い。意を決して水風呂に入り、チェアに横になる。しかしすぐに身体は冷え、一旦身体から体温が全て逃げたように感じる。ただその後に2回目のサウナに入ると先ほどよりも一気に早く深く熱が身体に入る。都会のサウナ施設では得られないスピード感だった。自分の身体が熱を出し入れするストローになったようだ。再度身体を温めて水風呂に入ったが、もう身体から熱が逃げない。
身体を拭いてチェアに横たわる。夜空を見上げると、空は星の天井となっていた。視力が悪いのにサウナ中は裸眼の自分にも、分かるほどだった。今は真冬だ。でも夏休みに行った体験教室を思い出す。親が勝手に申し込んでイヤイヤ参加していたあの時間が、今はとてつもないぜいたくに感じる。目を閉じると昼に見た展望台の景色を思い出した。遠くに工場が見えた、湿地帯が見えた。あの時、雄大というのがあの景色のために生まれた言葉のように感じた。その後タンチョウの群れを見た。カレンダーの1月ページを映像で見ているようだった。目を開くと星空だ。サウナ好きが一度は憧れる北欧のあの国もこんな感じなのだろうか。雪の中で水に飛び込んで、自分とは関係のない過激派の行動なのだと目を背けなかったか。自分と関係ないことなど何一つない。どんなときも迷い探し続ける日々が答えになることをご存知なのだと槇原敬之は語っていた。今は分かる。北海道は、鶴居村は、冬にあえて来る場所だ。

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やまかよ

2022.12.30

1回目の訪問

とても印象の強いサウナで、文章化するのに時間がかかった。
北海道に行くのは3度目だった。それでも2回とも釧路に行ったことはなかった。道東の釧路は北海道の他地域に比べると積雪が少ないそうだが、それでも本州太平洋側しか住んだことがない人間の感覚からすると、クリスマス前の釧路はやはり積もっていた。もう何年もこれほどしっかりした雪は見たことがなかった。さすがは北海道だった。
水風呂と生きてきた自覚はあるが、いくらサウナで温まったとは言えこの雪の中で水風呂に入って外気浴をすることは怖いとちらりと思った。でも挑戦しない選択肢はなかった。そもそも今回は時計台を見に北海道に来たのではない。この環境で外気浴をするために飛行機に乗ったからだ。
ガレージを改造している。ガレージ風ではないのだ。そこに大きな窓が備わるサウナがある。窓からは雪景色の中にあるウッドデッキ、チェア、水風呂が見える。適切な表現か分からないが、サウナ集中空間だと思う。期待に胸が膨らんだところでサウナ浴スタート。この日の気温は熱いサウナにうってつけだ。セルフロウリュが嬉しい。時間は計らない。自分の感覚だけが頼りだ。ジリジリした体感に、いよいよあの水風呂が待っている。かけ水をして一気に入る。身体が芯から冷えた。しかしここでオーナーから教えられた通り、水着自体の水分を減らすくらいしっかり身体を拭いてチェアに横たわるとその冷えは徐々に消えていく。自分の身体から湯気が昇り立つ。
前日まで東京にいたのに、現在大自然の中にいる。夢のようで現実だった。そっと目を閉じると、薄い映像と音がまぶたの裏に再現される。サウナストーンに水をかけると大きく音を立てて蒸発した、ウッドデッキを歩くと板の音がした、水風呂に入ると水が溢れる音がした、タオルで自分の身体を拭く小さな音も聞こえた。場所によっては雪を踏みしめる音が響くが、他はサウナの音しか聞こえない。外の音は自然に遮断されているように感じた。そんなことがありえるのだ。今までどれほど多くの音を聞く環境にいたのか、その時に気が付いた。優しく包まれるような静けさだった。
どうしてつまらないことで日常怒ったり悲しんだりするのか、その時の自分は世界の広がりを忘れてしまっているのではないか、こんなふうに思える自分はミスチルの一員になってしまったのではないか、それにしてもここは日本なのか、と考えが押し寄せ、やがて消えた。自分の中にあった心の澱みが一緒に消えたように感じた。
これを繰り返すと身体はさらに温まり、その温かさはその日の夕方に自宅に帰るまで消えずに続いた。驚愕だった。
そのために旅行する価値のある卓越したサウナ。それがガレージサウナである。

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やまかよ

2022.12.15

1回目の訪問

私は、正確にはNAS大崎の会員ではない。福利厚生で使っており、月に2〜3度利用すれば良い方だ。他の施設を利用することもできるが、ジムは今のところ他を利用する気にはならない。その理由はズバリサウナだ。
一般的な温浴施設では気にかからないが、ジムの浴場においてとても重要な点がある。それは動線である。
プールがある施設の場合、泳いだ後に水着を着たままロッカールームに向かうと、身体を拭いても床が濡れてしまう。しかしこれが他の利用客との間の軋轢を生むのだ。決して大袈裟な話ではない。googleのジム施設の口コミは、どこの施設であっても利用者同士の揉め事が書かれていることが多い。その点NAS大崎は、プール、浴場、ロッカールームの中間地点の部屋?があり、完全に動線が分かれているのだ。ここで水着を脱いで脱水機にかけることもできる。また、壁一面の仕切り棚があるので、ここにタオルや脱いだ水着や飲み物を置いておくことができる。つまりあらかじめここにタオルを置いておけばロッカールームに戻る必要はない。何箇所かジムには通ったが、これほど中間地点がしっかりしている施設は少ない。これで利用者同士が揉める原因を一つカットしている。「それってサウナの良さとは違いますよね?」とひろゆきのように突っ込まないで欲しい。サウナのような密空間で誰かと揉めたり、他人様が揉めているのを見ること自体辛い。それがないのは施設側の努力である。
まずはプールでひと泳ぎ。この時期は泳いだ後も少しだけ身体が冷えている。ここでサウナだ。中間地点を経て浴場に向かうと、目の前がカランスペースだ。身体を清めてサウナに向かう。特徴的なのはサウナ室に木製の仕切りが付いていることだ。10人程度は同時に利用できると思う。おそらく他の利用者を顧みずに場所を取る人への対応だろう。ジムのスタッフも苦労が絶えないなと想像する。でも私はいつも体育座りやあぐら座で利用するため、この仕切りは気にならないし、他の利用者と目が合わないので気まずい思いをしないで済む。悪くないと思う。テレビでは「スッキリ」が放映されている。前回も「スッキリ」を見た気がするので、この時間のチャンネルは日テレで固定かもしれない。
水風呂はサウナを出てすぐ左。なかなか広い。中年の女性たちがバチャバチャ手で水を叩いている。嬉しそうなので良しとする。多分一般的な温浴施設では怒る人がいるだろう。私が入ったらバチャバチャをやめて場所を空けてくれた。そういうの、好きです。お互い微笑む。休憩椅子がなくても、カランコーナーの小さな椅子で十分良さを体感する。広いから問題ない。最高である。この後はヨガ。午前中を正しく過ごしていると自画自賛する本日。

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