やまかよ

2024.04.28

1回目の訪問

日本三大温泉と聞いて、下呂温泉が挙がるのは3番目だろうと思う。草津も有馬も強い。温泉だけでなく、街としても強い。一方、下呂温泉街の名物グルメもパッと(私は)思いつかない。どうも他の二つよりも地味な印象は拭えない。でも、そしてだからこそ興味がそそられる。そんな温泉街だ。
水明館はJR下呂駅から徒歩3分のアクセス抜群の立地である。威風堂々という言葉がピッタリのロビーだ。正面の庭には滝が勢いよく落ち、久しぶりにしっかりとしたホテルに泊まるのだと思う。今回泊まる山水閣はクラシカルなインテリアの部屋だ。石原プロの映画に出てきそうな当時のモダニズムが感じられる。感心したのはトイレ、洗面台などの水回りは最新のものにリニューアルしている点だ。細やかな気遣いが感じられた。
水明館には浴場が3ヶ所あるということだったので、早速下留の湯に向かう。ここはサウナが付いているのだ。広々としてキレイだ。天井は合掌造りをイメージしているのではないだろうか。カランもかなりの台数だ。身を清めて温泉に入る。トロミがあるアルカリ性が強そうな泉質だ。ボディミルクを塗ったかのような質感に仕上がる。サウナが奥にあり、強い。ここでは誰もサウナに入らない。まぁそうかもしれない。ただ水風呂もついていて、暑い日だったのでサウナと水風呂と浴槽に休憩を挟みつつ交互に入り、計6セットは入ったと思う。身体はぐったりと疲れた。かなりの揺れの特急に乗る前に酔い止めを服用している。そのだるさもまとめて出てきたようだった。
食事は中国料理をいただき、夜は野天風呂へ。ここは下留の湯よりもさらにトロミを感じる。宮ノ下の富士屋ホテルのオーキッドラウンジを想起させるロビーラウンジで、グレープフルーツジュースを飲みながらライトが反射する庭を眺める。気持ちがゆったりとして、だるさは最高潮だ。もう寝るしかない。この日は新幹線でも特急でもひたすら寝ていたが、20:30には床についた。起きているのはもう限界だった。
翌朝は5:00過ぎに目が覚めた。トイレに向かうと、肩こりと腰痛がなくなったことにすぐに気づいた。またお腹の調子が良くなっている。24時間入れる展望大浴場へ。クラシカルな浴槽で、朝日が眺められる。
朝食ブッフェ会場で庭を眺めながら、この一年で今日が最も元気だなと思う。身体にある不純物が昨日全て表層化し、睡眠で立ち消えた今は、心身ともに力が溢れている。下呂温泉が三大温泉である意味が今なら理解できる。生まれて初めて一日だが湯治を体感する。
頭の中のBGMはユニコーンの「すばらしい日々」。施設も料理もサービスもパーフェクト、束の間の戦士の休息の地が下呂温泉には存在する。

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