やまかよ

2022.11.23

1回目の訪問

東京に住んで昨年までサウナスランプに陥っていた。具体的には人が多いサウナに入ることができないという症状だった。東京の人の多さがそのままサウナ人口の多さに直結し、自分とサウナとの距離感を少し感じていた。でも誰に話しても理解してもらえなかった。
そんな状況であっても楽しく利用できたのがドーミーインのサウナだった。ビジネスホテルの実力をゆうに超えたサウナと水風呂と休憩椅子があるにも関わらず、浴槽に比べて利用者が少ないサウナ、それがドーミーインのサウナだ。
まだ自分はサウナと距離をとってはいない、サウナは私のそばにいる、そんな風に私はドーミーインのサウナの懐の深さに包まれ、励まされてきた。
ただドーミーインの施設によっては、決定的な欠点があるサウナがたまにあった。男性浴場にはほぼ設置されている水風呂が、女性浴場は設置されていない施設があるのだ。その場合ドライサウナではなく、必ずミストサウナが設置されている。だからミストサウナを見るとイラッとしたし、ここはリピートなしだと思ってきた。
前置きが長くなった。なぜドーミーインの話をしたかー。ここが同じ共立メンテナンスの旅館業態だからだ。チェックイン後、着替えて浴場に向かって身体を洗って露天から出た後見つけたのは、ミストサウナだった。水風呂がないなんて…
軽くショックを受けたがミストサウナに入った。しかし入って驚いたことに、人生で一番熱いミストサウナだった。しかもほぼ貸切状態で、利用している人は見かけない。シャワーが2台設置されていた。シャワーの水温は一番COLDになっていた。まだチェックインしたばかりだ。これはあくまで予想だが、施設側が一番COLDに設定しているのではないだろうか。サウナの後は冷たい水を浴びたいという気持ちを汲んでくれているのではないか…そんな風に感じたのだ。
露天スペースには、私の好きなメッシュの休憩椅子がある。今日は12月下旬並みの寒い日だ。なんというサウナ日和だろう。感動してしまった。水風呂がないのに爽快だ。
昔、サウナの楽しさを教えてもらったサウナ上司の一人が、あさイチ出演時に話していたことを思い出した。家庭では水風呂がなくてもシャワーを冷やしてかければ良い、冷たさが足りなければ氷を入れたザルを頭に置き、そこにシャワーをかけて冷水を浴びろ。NHKで何を話しているのだと思ったが、これだったんだ。今日は気温が低いから氷水ほどの感覚がある。
水風呂がないからって甘えるな、サウナに入れるだけでも感謝しろ、そんなふうに啓示を受けた気分だった。

なお、自らサウナ愛好者と称しながら、水風呂がないサウナを見下してきた浅はかな人間であったことを、心より恥じる。

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