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十條湯

銭湯 - 東京都北区

月曜どうでしょう諸事情で多忙

2021.12.05

19回目の訪問

『日曜籠城作戦』

オミクロンが襲来しているようだが、優秀な社畜である我々が罹患する事は許されない、暗黒帝国軍の名にかけても絶対に罹患してはならない
よってこの日曜、「ハーフステイホーム作戦」に打って出る、作戦内容は以下だ
起床→コーヒーとバナナの軽食→十條湯の朝湯にて銭湯→喫茶深海に於いてモーニング喫食→十条銀座にて物資補給→城へ帰還→籠城→昼寝
という流れだ、分かったか?　オットー中将
「分かりました、ツーマ将軍様」
よろしい、では作戦開始だ
開店から1時間後に十條湯へ進軍し、受付の湊氏に青いサウナキーを2つ用意されたが気にする事はない
いわゆるいつものお約束だ
「ツーマ将軍がどこからどう見ても色々おかしいので仕方ないでありますね」
うむ、では1時間半後に喫茶深海で落ち合おう

今日はなかなか余裕がある、洗い場もサウナも空いているな
しかし徐々に同胞が増え始めて、一時はサウナが5人体制になる時もあったが皆でタイミングを見計らいととのい椅子は使用するタイミングで空けているのが伺える
場所は違えど数多の戦闘もとい銭湯経験を経てきている手練の猛者達だろうと察しつつ座りながら3セットを終えて水風呂を眺めていると、群青色の小魚の群れが見えて来た
ーオットー中将、これがととのいという物だー
壁を隔てた向こう側ではしゃぐ子供達と戦っているであろう部下にテレパシーで語り掛けた後、深海に赴こうとすると既にオットー中将が待っていた
「将軍、遅いであります。三十分以上遅れています」
「な、何だと?　」
気付けば２時間が経過していたというのか…
快適過ぎるこの戦場は危険だな
「中将、済まなかった。ではモーニングに向かおう」
「はい」
しかしここで罠が待ち構えていた
「ピザトーストとトーストのモーニングを」
「あのー、すみませんモーニングが後一食しかご用意出来ないんです」
「遅れたからには仕方ない、ピザトースト１つで。後は氷コーヒーを」
自分は我慢して部下に食糧を補給させなければ作戦の遂行は不可能だ
サウナ上がりで空腹だが、将軍として耐えるしかない
「将軍、ピザトーストを分け合いましょう」
「いや、結構だ。私は幼少期から母親に生暖かいトマトが乗ったピザトーストを朝食に与えられて苦手になってしまったのだ」
生暖かい輪切りのトマト、苦いピーマン、ドロドロのチーズが乗ったフニャフニャのピザトーストが何より苦手だった
それだけじゃない、やたらと巨大な中華街の肉まんもだ、トラウマと戦いながら中将の食事が終わるのを待って、残りの作戦を完了
しかし翌日から地獄の日々が始まるのであった