大谷田温泉 明神の湯
温浴施設 - 東京都 足立区
温浴施設 - 東京都 足立区
明神の湯の石の水風呂が好きだ。
タイル貼りの水風呂のようなキラキラした雰囲気はないけど、
丸い石に頭がスポッとハマるところがあって、
そこが絶妙に気持ちがいい。
たったそれだけで、ものすごく気持ちいい。
外気浴スペースは広々としていて、
風が吹くと木々のざわめきも微かに聞こえる。
サウナはしっかりと熱くて湿度が高く、
セッティングだけでみれば申し分ない。
でもちょっと明るすぎるのが惜しい。
夏の終わりを感じる涼やかな風に吹かれて、
ある考えが頭のなかに浮かんでくる。
「サウナはもっと有機的であるべきじゃないか」
テントサウナをやっていると、
自然と一体化しているという感覚がある。
温冷で空っぽになった身体に、頭に、
周囲の自然が入り込み、人間は自然の一部なんだと知覚する。
自然の風も波も流れも音も、
アート(人口)の反対概念だ。
これがサウナの本懐の一端であるとすれば、
現代サウナはいささか無機的にすぎるのではないか。
直線的な合成木材、綺麗で均一な石壁、
時刻表より正確なタイル…。
もっとゴツゴツしていたり、
ぐにゃぐにゃしてたり、
デコボコだったり変な形で良い。
自然の歪さを孕んでいてもいいじゃないか。
他でもない、サウナなんだから。
100%自然な建築は存在しない。
どんな建築もアートが介入することが前提になる。
サウナ、水風呂、外気浴、どれをとっても、
どこも配分がアートに寄りすぎている。
というか意識すらされていない気がする。
自然の有機的ないびつさ、ノイズ、
その融合を丁寧にアートしたサウナ。
そんなものを作ってみたいなあ。
きっと新しい身体経験がまっている。
ほえー
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