金春湯
銭湯 - 東京都 品川区
銭湯 - 東京都 品川区
カブリオレに誘われて
今日は一日オフィスワーク。
脳はヘトヘトだが体は全くもって疲れていない。
だが時刻は20時を過ぎ、
これから帰って夕飯となると遅い。
サウナは諦めることにした。
そんな折、近くに住む上司が一言
「私ももう帰るし乗ってくか?」
お言葉に甘えてカブリオレのBMWに乗り込む。
電動ルーフが作動し、夜との境目がなくなる。
6月の風を浴びながら、華やかな街並みを駆る。
疲れを忘れさせる帰宅ドライブ。
五反田をすぎる頃にはもうすっかりサウナイキタイ。
行こう。
帰宅するなり夕飯をサッと作り、かき込む。
時刻は21:20、急ぎ足で向かう。
6月2日だ。一昨日のこともあり、
向かう先は決まっている。
21:45、金春湯着。
受付にてスタンプカードを出す。
「サウナでしたら870円です。」
例によって察しがいい。
エコバッグに入ったサウナマットを受け取る。
浴場。入ってすぐ左に10はあった。
大量にかかったエコバッグ。混んでるな。
身体を清め、さっそくサ室へ。
定員6人。運良く4人目として上段に座る。
室温計は88.5℃。特別熱い訳でもないが、
絶妙な熱気。鼻呼吸でも全く苦ではない、
Excellentな湿度だ。
10分ほどで蒸し上がり、水風呂。
16℃、物足りなさを感じない良い温度。
洗い場裏によろよろと腰掛ける。
天井に映る水面の反射。
やはり海底にいる心地だ。
大きく、古びた換気扇は潜水艦のプロペラに見える。
ふと、全てが繋がっていることに気づく。
客が律儀にマットを持って出入りすることで
サ室には汗が残らず、清潔が保たれる。
最適な湿温度だからこそ鼻呼吸が可能であり、
清潔だからこそ穏やかな木の香りが鼻腔に残る。
良いサウナは客を愛するもてなしを忘れない。
そしてそのサウナも客に愛されている。
22:30を過ぎても終始定員の6人が
途切れることがなかったのもまた、
金春湯が愛されているが所以だろう。
3セットを終え、帰り支度。
汗を吸って重たくなったサウナマットは、
充実したサ活の勲章だ。
金春湯を出た時、
すっかりメロウな気分になっていた。
音楽を聞かずに頭をカラにして
ゆっくり歩いて帰ろう。
DAISOで買った300円のトングサンダルが、
子気味良いリズムでペタペタと鳴り響く。
音のない、静かな住宅街に
歩いた距離 1.7km
男
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