わくさん

2021.06.04

1回目の訪問

金曜日の夜、1週間の仕事を華麗に片付けた私は軽井沢へと車を走らせていた。場所は星野温泉トンボの湯である。
天気は雨だった。軽井沢に近づくにつれて雨の粒子は細かくなり、霧の様な状態となった。

受付を済ませて料金を払い、サウナ用のタオルを受け取る。トンボの湯は長野でも屈指の綺麗な温泉、サウナだと私は思う。

トンボの湯に来た人は、まず自分の耳に全神経を集中していただきたい。その理由は、木製の風呂桶が石造りの洗い場に置かれるときに「カコンッ」となんとも気持ちいい響きを作り出しているのだ。この音を聴くだけでも自分が大浴場にいることを感じさせてくれる。
シャンプーなどのレベルも高いので、自ら持っていく必要もないと思われる。

お風呂のスペックは、内風呂、露天風呂、水風呂、サウナ、全て1つずつである。
サウナは露天風呂の横にあり、温度は90℃にいかないくらいのドライサウナである。現在の定員は7名。クラシックが流れるサウナ室内は、熱さと気持ちよさが程よくブレンドされた心地よい空間である。しっかり汗が出たところで水風呂へ。

トンボの湯の水風呂は、おそらく長野県では1番冷たいのでは…と入る度に思っている。確実に一桁台の温度だ。ベジータが入ったら「トンボの湯、お前がナンバー1だ!!」と言うに違いない。
この水風呂に少し苦手意識を持っていたが、何故か昨日は気持ちよく入れた。昨日は苦手な水風呂に今日は気持ちよく入れる…いやあ、サウナって本当に奥が深いですねえ。

水風呂から上がったら、近くに木製ベンチが4つ並んでいるので、そこで外気浴をする。目の前の露天風呂からは絶えず湯気が上り、真っ黒な空間に吸い込まれていく。軽井沢には相変わらず霧がかかっており、夜霧に包まれぼんやりと灯るランプの明かりを眺めていると、現実と幻想の境界線がどこまでも曖昧になっていくような気がした。そうして僕は幻想的なととのいを迎えたのである。

今回はだいぶ天候に助けられた気もするが、体調や気象条件を加味すると一度足りとも同じサウナはないということなのだろう。1回1回のサウナをもっと楽しもうと思った軽井沢の夜だった。

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