おつろう⛺部屋テントサウナー

銭湯サウナの【答え】に限りなく近い場所だと思った。

少し広めのサ室は遠赤ストーブの輻射熱がヒリつくアツアツのストロングサウナで、TVに映る夜のバラエティを見ながら笑顔の人もいれば、己の世界に入ってただ静かに蒸されている人もいる。理想的な空間。

地下水かけ流し18度の水風呂は、皮膚と同化するまろやかで自然な水あたりで、そのまま溶けてしまいそうな心地良さ。
これはもう水風呂として最高クラスと言っていい。

露天も必要十分な広さと静けさで、風呂の周りには横になれる腰掛けが３箇所。
人も少なかったのでゴロンと寝転んだら、視界には石畳の格子、レンガの格子、竹の格子、木組みの格子が交錯する素晴らしい箱庭景色が広がり、風にそよぐ植物のカサカサ音や虫の鳴き声が、季節の変わり目の哀愁を醸している。
それを全身で受け止めながら、少しの間、巡る感情に思いを馳せた。


諸先輩方がここを推す理由がよく分かった。

アイヌコタンの町、阿寒の深い森の中を流れる川沿いにあるホテルサウナ。
サウナ、水風呂、露天のすべてから阿寒川の清流を臨める素晴らしいロケーションであり、野生のエゾシカに出くわすこともあるらしい、という前情報に惹かれ、訪れた。

小ぢんまりしたサウナ室はカラカラ系で、この日は80度ちょいとかなりマイルド。
水風呂も24度だったので、否応にものんびりとした時間が流れる。
少し硫黄の匂いがするのがいい。

露天に椅子などはなかったので、風呂の脇の座りやすそうな岩を見つけて腰掛ける。

シカ来るかなー…と思いながらボーっと森を見つめていたけど、残念ながら会えず。
ずっと川の流れる音を聞きながら、何もない時間を過ごした。

あの露天のぬるいお湯にまた入りた〜い！とねだる娘のリクエストに応え、昨日に続きまさかの白銀荘２連荘。

今日も行くの〜？え〜またぁ？と苦笑いしながら、父の心は歓喜に踊り狂っていたのはお察しの通りです。


浴場のドアを開いた瞬間、強烈にたちこもる湯気と濃厚な温泉硫黄臭に、たちまち視覚と嗅覚をやられる。
それはサウナ室の中まで充満していて、ロウリュすると灼熱の蒸気となって更に広がる。
この、サウナと温泉が同化したような白銀荘のサ室のにおいは、他にはない本当に独特なもの。

水風呂の脇にはコップが引っ掛けてあり、蛇口から流れてくる十勝連峰の伏流水をそのまま飲める。
水風呂につかってキンキンに体表を冷やしながら、そのままクイッと一杯飲むと、体内に美しい水がすみずみまで行き渡っていくのがよく分かる。

露天の動線に沿ってチョロチョロとお湯を流してくれているので、移動で足が冷えない。ありがたい。

丁度、日が沈む時間帯で。
目の前には、果てしない大地にどこまでも続く夕焼けのグラデーションがあり、空を見上げると、漆黒の闇に満天の星が輝いている。
あまりの光景に、脳が情報を処理することができず、どんな感情を抱けばいいのか分からないまま、ただ口を開けて呆然と立ち尽くすことしかできなかった。

そこから先のことは既にあまり覚えてないのだけど、帰りの山道にキツネがいた。

ここに来るまでの道中、美瑛の白樺街道を車でひた走る景色がとにかく素晴らしくて、白銀荘に着いた時点で既に心がととのっている状態からのスタートとなることを、来てみて初めて知った。

ここは十勝岳の雄大な自然を完全に味方につけてしまっているので、サウナ施設としてどうこうという話をするのも無意味というか、でもそれは自然との融合を実現させた施設の努力があってこその賜物なわけで。。
全てをひっくるめて「聖地」と言われる所以にも深く納得するわけで。。（ここでさだまさしが脳内再生される）

とか、そんなことはどうでもよくて、
サウナ入って、静かにロウリュして、キンキンだけど全っっ然痛くない水風呂に入って、フラフラと露天に出て、真っ裸で大の字で寝た瞬間、空を知ったのです。
その時、間違いなく、自分の存在が完全に消えた。
しばらくして我に返った時、何故か頬に涙が伝った。
いやマジなんですよこれ。

来れてよかった。
北海道のど真ん中で、良い心のシワがまたひとつ増えた気がする。

今度はサ室にカバがいた。。
しかも上段のコーナー席を陣取ってた。
それにしてもカバが蒸される姿には妙な説得力がある。サウナ似合いすぎだろこの動物。

ここは午前と午後で男女が入れ替わるので、一泊して夜朝入れば2通りのサウナを楽しめるという粋な計らい。
チェックインの時、ホテルの人に「ぜひ、夜と朝、2回サウナをお楽しみ下さい」と言われたのはこういうことだったのか。

レッサーパンダさんの方は、ヴィヒタの香りが漂う内気浴が良かったけど、
カバさんの方は、プール浴槽の中にブランコが置いてある、その名も「水中インフィニティチェア」がとてもdopeでした。

ただここはほんとに、あれこれ色々な試みをしているけど、全くドヤ感が無いというか、優しいサウナ好きがサウナ好きのために作ったんだろうなぁと純粋に思う。
あったかい施設だった。
また来るねーーー

サ室、真っ裸の男達に混じってレッサーパンダが座っていた。初めて見た。
じっと目をつぶって静かに蒸されていた。

木とヴィヒタの香りがほんのり漂う浴室は、ホテルスパながらどことなく森林を感じさせる作りになっており、そうか、ここは旭山動物園からこっそり抜け出したどうぶつ達と一緒にサウナを楽しむ森なんだなという理解に至った。
自分も、せわしない日常から抜け出して、北海道に来ている人間という動物なのだ。
すべてを忘れて獣になるだけ。
サウナなら容易くそれができる。

要するに、そんなちょっとした悟りの境地に達するくらい、良いサウナだったということです。

個人的に特筆すべきは、中二階の休憩スペースからの景色。
天井斜めに張られたガラスに、真下の水面に揺られる浴槽の格子タイルが反射してゆらゆら写っているのが大変よろしい。格子でととのうフェチとして、ここの内気欲には太鼓判を押したい。

あと、脱衣所に置いてあるアップルビネガー、ハスカップライチジュースがめちゃくちゃうまい。
うますぎてガブガブ飲んでしまった。申し訳ありません。
こんなんタダで置いたらあかん。


強い、強いなー
北海道サウナ

日本一の猛暑で有名だけど、他に何があるかよく分からん街、熊谷……という認識を改めたいと思います。
神施設 ハレニワの湯がある街、熊谷。

スーパー銭湯の筈なのに、大人より子供のほうが楽しく過ごせるんじゃないかという位、子供が喜ぶ仕掛けが豊富で、また子連れ客が快適に過ごせるための配慮やこだわりが随所に見られます。
施設内もフォトジェニックなので、子供写真撮りが捗る捗る…
ボールプールではしゃいで、ボルダリングして、屋上で水遊びして、テントの中でおままごとして、お風呂に入る。
温浴体験に留まらない、親子遊びの体験をここまで濃密に与えてくれることにまず感動。

そして勿論、サウナ体験も一片の抜かりなし。
METOSのでかいイズネスストーブに鉄鍋を乗せて、そこでハーブを煮出すセッティングをしていることに驚き。これは相当な手練の所業に違いないw
ハーブの香りが充満する高湿度サウナ…たまらん。ずっと座っていたい。
2つある水風呂も15℃と28℃の、完全に“分かってる”設定だし、不感温度の炭酸泉もあるし、外気浴でも内気浴でも寝転がれるし…

これは間違いなく、ガチのサウナジャンキーが裏で手を引いているな……ww

いやー、ここまで自分が求めるポイントに満遍なく刺さり、かつ感動を覚える施設はそうそうない。

また行きたい。

というか、横で子供が既に「また行きたい」と言っている。

大っっ変に良かった。刺さりまくった。
サウナ体験は、サウナ室よりも「気持ち良い水風呂」と「エモいととのい場所」の方が重要だということを身に沁みて感じられる施設。

軟水17度のバイブラ水風呂がとにかく最高。恍惚の声が漏れるレベル。
その証拠に、サウナ客以外もガンガン入りに来るのが驚き。水風呂が一番盛り上がっている銭湯は初めてかもしれない。

そして、脱衣所の奥にある魅惑の「サウナ利用者専用階段」なるものを、水も滴るいい年しオッサンが上った先に広がる、昭和という名の小宇宙。ミニチュアおじいちゃんち。畳に全てを委ねて横になった瞬間、爆裂に溢れ出たこの感情をなんと表現すればいいのか。。

京都のルーマプラザに続き、この階段を「日本三大上る価値のある階段」に認定したい。

ひとしきり堪能した後、風呂場を出る前に締めで追い水風呂を頂いたのも初めて。
いやーここ最高だわ。
右脳を揺さぶる銭湯サウナ。マイベスト入り。

川越スパ銭の中でイチオシかも。
みんなでテレビを囲む大部屋の遠赤サウナ室。井戸水のまろやか水風呂。ちょっとした公園並に広い露天。
十分なスペックを備えつつも、ここの特筆すべき点は「ざぶ〜ん装置」の一点に尽きる。
露天の屋根上に取り付けられた巨大な桶に水が絶えず注がれており、一定量溜まると重さで巨大桶が引っくり返り、大量の水が露天エリアの中心の池にぶち撒けられる。
この音と迫力が想像以上で、外気浴でととのいながらざぶ〜ん装置を見る時間がたまらなくおもしろかった。

正直、あまり期待せず入ったので、良い意味で裏切られた。穴場。推せる。