【閉店】水道橋サウナ&カプセルホテル アスカ
カプセルホテル - 東京都 千代田区
カプセルホテル - 東京都 千代田区
水道橋アスカ。昭和の香りをたしかに現代へと残す、まさに男のオアシスと呼ぶに相応しい施設。
グリーンサウナ、相模健康センター、JNファミリー、北千住の大黒湯等、名サウナの数々と同じようにして、間もなく閉店の時を静かに迎えようとしている。
閉店する前にもう一度と思い、後楽園駅に降り立つ。どうやらヤクルトvs横浜の試合が東京ドームで行われるようで、黄緑と青のユニフォームを身に付けた大人子供でごった返している。
その波を縫うようにして、アスカを目指す。受付のおばちゃんにスタンプカードは持ってる?と言われ、あと僅かの営業だけど、一応ね、と淋しそうにスタンプを押してもらう。涙腺にグッと来るものがある。
味のある脱衣所と浴室も以前の訪問から何も変わったところは無い。ただ、それで良い。この空間を余す所なく、満喫したい。同じような心持ちのサウナーも数多く見られ、ゆっくりと静かに黙々とサウナを楽しんでいる。
想いに耽って、目を閉じて考えごとをしているおじさんや身体を真っ赤にして悶えているおじいちゃんがいたりして、幅広い年代のお客さんに愛されていた施設であることを感じ取る。
2セット目の休憩中、カランの一つ一つを丁寧に洗い流し、桶や椅子を元あった場所に直している方を見かけた。その姿に感動を覚え、自分も見習う。色々な人に愛されたサウナだからこそ、こういった行動に繋がるのかなとしみじみ思う。
サ室は116℃のカラカラ仕様。背もたれや座面の木板は老朽化の影響か、目に見えるほどに傷んでしまっている。そんな中でも上段の強烈な熱さは真骨頂。まだまだバチバチな熱気を供給するサウナストーブ。おれはまだ現役だぞと言わんばかりの勢いで利用者の身体を熱く熱する。
壁際に設置されたアナログ時計は秒針と分針がズレていて、もはや与えられた役割を全うできていないけれど、静かに昔から数々のサウナ好きたちを見守ってきたのだろう。
サ室の時計と同じくして、その役目に終止符が打たれようとしているチラーも故障しているのか、効かなくなったのか、間も無く隠居のときを迎えようとしており、水風呂は23℃と大分ぬるくなっていた。
休憩は浴室内に置かれたプラスチック椅子で。所々に年季が入って色褪せた天井を見つめ、その歴史を目に焼き付ける。いつまでも忘れることのないように、最後までその時を存分に楽しんだ。
帰り際、スタッフ総出でありがとうございましたと丁寧なご挨拶。新参者であるが故、大変恐縮するが、こちらも感謝の言葉を伝える。スタッフの方の温かさが身に染みる。
有り難うございました。とても良いサウナでした。お疲れ様でした!!
男
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