フォーユー
銭湯 - 大阪府 堺市
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最強寒波とサウナの夜
最強寒波がやってきた。
車の外気温計は3℃を示し、フロントガラスには白い結晶が滲み始めている。
こんな夜は家でじっとしているのが正解だろう。だが、どうしてもサウナに行きたくなってしまう。
向かうのは、いつものフォーユー。
駐車場に車を停め、冷たい空気を切り裂くように暖簾をくぐる。
湯気が立ちこめる浴場。服を脱ぐと、肌がピリッと縮こまる。
さっそく身体を清め、湯船へ沈む。
熱がじわじわとしみ渡り、指の先からほどけていくようだ。
電気風呂で緩め、水風呂で締める。
いよいよサウナ室へ。
扉を開けると、じんわりと身体を包み込む熱。
サウナストーブの上にはストーン、木の壁に静かな熱気がこもる。
このサウナには時計がない。だから、感覚だけが頼りだ。
じわじわと汗が吹き出す。
目を閉じ、呼吸に意識を向ける。
全身が熱をまとい、汗が滴り落ちるころ、そろそろかなと思い席を立つ。
水風呂へ。
肩まで沈むと、一瞬で身体が引き締まる。
深く息を吐く。冷たい水が肌を包み込み、内側から研ぎ澄まされていくようだ。
そのまま露天スペースへ。
最強寒波の夜。
静かな外気が火照った身体に心地よい。
夜空を見上げ、冷たい空気を肺いっぱいに吸い込む。
ととのう。
脱衣所で8分ほど休憩し、もう一度サウナへ。
2セット目。
寒い夜だからか、じっくりと熱をため込んでしまう。
熱の波が身体に馴染むまで、ゆっくりと座る。
汗が頬を伝い、額から滴る頃、ふたたび水風呂へ。
30秒ほど浸かり、浴室内で休憩。
最後にもう一度、湯船に浸かり、仕上げのシャワーを浴びる。
帰り道。
冷えた空気が肌を撫でる。
寒いはずなのに、むしろ心地いい。
来たときとは違う世界にいるようだ。
そんな気がして、思わず小さく笑った。
男
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