BOM

2020.09.01

1回目の訪問

【砂漠のオフィス街・新橋にある唯一無二のオアシス】

アルバイト終わりの18時。
仕事先から徒歩10分ほどのアスティルへ駆け込む。

今回の連れはフラれ直後の憔悴しきった2個上のサークルの先輩。

彼を慰められるのはサウナしかないと想い、私から誘った。

ーーー

#サウナ

サウナは一つ。オートロウリュにより定期的に水分で室中が満たされる。
ロウリュ時はロウリュ機がピカピカと白く光りながら、幻想的な光が室内を包み込む。

水が落とされる様子が、数分前に見た先輩の涙と重なった。

また、定期的に隣から漏れる先輩のため息が【暑さ】によるものなのか、【失恋】によるものなのかは定かではない。
しかし、サウナの熱波が先輩の体から汗と共にモトカノへの未練を吐き出させているように感じた。

#水風呂

水風呂はサウナに負けず幻想的である。
暗く、青色の光で照らされている。

水風呂だけでととのいそうになってしまい危うく長風呂してしまうところであった。

水温も体に負担のない程よい冷たさである。

先輩はかなり震えていた。それが何に起因するのかは判別できない。

#休憩スペース

タイル貼りのベットが2つと、5.6人は座れる長めのタイルベンチがある。

タイルのひんやりとした冷たさが未踏のととのい境地に誘う。

ーーー

サウナから出てオロポを飲んだ先輩の顔は、こころなしか生気が戻ったように思う。

暫くの休憩の後、新橋の飲み屋に繰り出し洒落た飲み屋で朝まで語り合った。

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